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村島 美穂 (ムラシマ ミホ)

  • 医学研究科腎臓内科学分野 助教
Last Updated :2024/04/03

研究者情報

学位

  • 博士(医学)(2017年11月 奈良県立医科大学)

J-Global ID

研究分野

  • その他 / その他

経歴

  • 2024年04月  近畿大学医学部腎臓内科講師

研究活動情報

論文

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2021年04月 -2024年03月 
    代表者 : 濱野 高行; 村島 美穂; 安部 賀央里
     
    当院で2018年から2020年までの間に抗癌剤治療を受けた2644名の後方視的観察研究を行った。eGFRが前回のeGFRに比して30%以上低下するものをAKIと定義して、AKIに関連する抗がん剤をまずは見だした。平均年齢は65歳で平均eGFR は71 (59-84) mL/min/1.73m2であった。Pembrolizumab, trastuzumabと oxaliplatinがAKIと関連し、そのオッズ比(95%信頼区間)はそれぞれ 1.52 [1.03-2.23], 2.78 [1.26-6.12],1.72 [1.20-2.46]であった。 抗癌剤以外のリスク因子は高いCRPとループ利尿薬やトルバプタン、抗血小板薬の使用であった。PembrolizumabやtrastuzumabとAKIの関連はNSAIDs使用患者で特に強かった。 抗腫瘍薬による電解質異常を早期に捕捉できるようにするため、2021年5月から当院で電子カルテ上で自動的に各科主治医に腎臓内科受診を促す「電解質バスターズ」なるシステムを構築した。実際に依頼を行うかどうかは担当医師の判断にゆだねた。紹介基準はNa<125, Na>160, K<2.5, K>6.0, 補正Ca<7.5, 補正Ca>11.5, Mg<1.0, Mg>4.0 mEq/Lとした。電解質バスターズ導入前後6か月の依頼箋数を比較したところ、K異常は導入前後で紹介数は変わらなかったが、Na, Ca, Mg異常は各々2倍に増え、3つの電解質異常をまとめると依頼のincident rate ratioは2.01(95% CI: 1.00-4.24)となった。依頼の最も多い低Na血症16例のうち、5例がSIADH、5例が薬剤性(抗癌剤や利尿剤)を含む腎性Na喪失、3例が水中毒と診断され、SIADHの2例にトルバプタンを導入しNa濃度が改善した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2020年04月 -2024年03月 
    代表者 : 村島 美穂
     
    本研究では、急性腎障害を起こした患者を前向きに長期経過観察を行い、一般的な心血管系イベントや末期腎不全のリスク因子(血圧、蛋白尿、脂質、血糖、喫煙など)だけではなく、炎症、貧血、骨代謝などについても、予後との関連を検討し、今後の介入研究につなげていくことを目的とする。対象患者は慢性腎臓病(推定糸球体ろ過量(eGFR)が60ml/min/1.73m2未満が3か月以上持続)、尿蛋白陽性:尿定性検査における尿蛋白が(2+)あるいはそれ以上の患者で、心臓血管外科で心臓手術あるいは大血管手術を受ける患者、または消化器外科で、全身麻酔下に腹腔内手術を受ける患者、または悪性腫瘍に対する化学療法を受ける患者である。主要評価項目は全死亡、心血管系イベント(侵襲的処置を必要とする狭心症、閉塞性動脈硬化症、心筋梗塞、脳梗塞、脳出血、入院を要する心不全) 、入院を要する感染症、悪性腫瘍の再発及び新規診断、骨折、functional status、腎機能、透析導入の有無、QOL(SF-36の点数)である。関係各科(心臓血管外科、消化器外科、臨床腫瘍部)の了承を得て、当該年度において、Institutional Review Boardの承認を得て、患者の登録を開始した。現在、25例を登録している。上記の評価項目に加えて、CTで計測される腎容積と急性腎障害の関連、急性腎障害の予後と腎容積の関連も今後、解析していく予定としている。

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