小児領域の抗菌薬適正使用支援のための評価管理プログラムの開発と臨床実用化
日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
Date (from‐to) : 2019/04 -2024/03
Author : 和知野 千春(研究代表者)
薬剤耐性菌(AMR)の拡大の背景として、抗菌薬の不適切な使用や濫用か指摘されている。AMR対策には、抗菌薬の適正使用(AS)の推進が重要である。AS実施のための評価指標を作成する上で、抗菌薬使用状況や薬剤耐性菌のサーベイランスが、重要な基礎データとなるが、小児に注目した抗菌薬使用状況の継続的監視や、AMRの変化や拡大の予兆を的確に把握する専門的な管理体制は整備されていない問題がある。研究代表者らの先行研究から、小児ASを推進する上で、利便性が高く、適切な評価指標が定まっていない課題が明らかとなった。そこで、本研究では、小児感染症のAMR対策に着目し、AS推進による感染症診療の質向上と耐
性菌の抑制を目的に、①新たな小児AS評価指標の構築と②臨床実用化、の大きく2つの観点で研究を行う。
2019年度は、ビッグデータ解析を実施可能な高度なセキュリティー環境とプログラム作成が行える高性能な電子計算機器の使用ができる研究環境の構築(共同研究先の決定)を図った。2020年度は、共同研究先と連携し、レセプト情報・特定健診等情報データ(NDB)の入手に向けて申請準備を開始した。
今後は、共同研究機関と連携を図りながら、NDBへ申請手続きを引き続き行い、ビッグデータ解析ができるよう新たにプログラム作成に取り組む計画である。