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川口 充康 (カワグチ ミツヤス)

  • 薬学研究科薬化学分野 准教授
メールアドレス: mkawaguchiphar.nagoya-cu.ac.jp
Last Updated :2025/05/01

研究者情報

学位

  • 博士(薬学)(東京大学)

ホームページURL

科研費研究者番号

  • 10735682

ORCID ID

J-Global ID

研究分野

  • ナノテク・材料 / ケミカルバイオロジー
  • ライフサイエンス / 薬系化学、創薬科学

経歴

  • 2023年06月 - 現在  名古屋市立大学大学院薬学研究科准教授
  • 2019年07月 - 2023年05月  名古屋市立大学大学院薬学研究科講師
  • 2014年04月 - 2019年06月  名古屋市立大学大学院薬学研究科助教
  • 2012年04月 - 2014年03月  東京大学大学院薬学系研究科 遺伝学教室博士研究員
  • 2012年04月 - 2014年03月  日本学術振興会特別研究員PD
  • 2009年04月 - 2012年03月  日本学術振興会特別研究員DC1

学歴

  •         - 2012年03月   東京大学大学院 薬学系研究科
  •         - 2007年03月   東京大学 薬学部

所属学協会

  • 日本ケミカルバイオロジー学会   日本化学会   日本薬学会   

研究活動情報

論文

書籍

  • ライブラリーを利用したENPP阻害剤の開発研究
    川口充康、中川秀彦 Precision Medicine 6月臨時増刊号 (株) 北隆館 2019年06月
  • 高感度ATX/ENPP2活性検出蛍光プローブを用いたATX阻害剤の開発
    川口充康、長野哲雄 タンパク質結晶の最前線 シーエムシー出版 2013年

講演・口頭発表等

  • 阻害剤開発および乳がんの予後診断を志向したENPP1蛍光プローブの開発  [招待講演]
    川口充康; 韓湘; 久田知可; 西川さや香; 可野邦行; 家田直弥; 青木淳賢; 遠山竜也; 中川秀彦
    日本蛍光ガイド手術研究会第3回学術集会 2020年10月
  • 光作動型ガス状分子供与剤の開発と ENPPを標的とした創薬研究  [招待講演]
    川口充康
    第2回 医薬品開発研究センターシンポジウム「酸化ストレスと創薬」 2020年07月

MISC

  • 翻訳後修飾に着目したシグナル伝達研究と創薬の最前線 シグナル伝達にかかわる因子Autotaxinの構造ベース創薬
    石谷 隆一郎; 川口 充康; 岡部 隆義; 奥平 真一; 西増 弘志; 小島 宏建; 濡木 理; 青木 淳賢; 長野 哲雄 日本薬学会年会要旨集 134年会 (1) 255 -255 2014年03月
  • NPP2/Autotaxinを標的とした創薬化学研究
    川口 充康; 岡部 隆義; 奥平 真一; 西増 弘志; 濡木 理; 青木 淳賢; 小島 宏建; 長野 哲雄 日本薬学会年会要旨集 132年会 (2) 118 -118 2012年03月
  • 新規NPP6活性検出蛍光プローブの開発と阻害剤スクリーニング
    川口 充康; 岡部 隆義; 寺井 琢也; 藤川 雄太; 青木 淳賢; 小島 宏建; 長野 哲雄 日本薬学会年会要旨集 130年会 (2) 114 -114 2010年03月

産業財産権

  • WO/2024/177153:膵液を特異的に標識する蛍光プローブ  2024年02月22日
    石沢 武彰, 関, 裕介, 長谷川, 潔小松, 徹, 浦野, 泰照, 中川, 秀彦, 川口 充康
  • WO2020/246616:ENPP活性検出用蛍光プローブ  
    浦野泰照, 小松徹, 坂本眞伍, 野地博行, 中川秀彦, 川口充康, 渡邉力也
  • WO2010/126075:NPP検出用蛍光プローブ  
    長野哲雄, 岡部隆義, 川口充康, 小島宏建
  • WO2016-193887:オートタキシン阻害活性を有する縮合9員環誘導体  
    長野 哲雄, 岡部 隆義, 小島 宏建, 川口 充康, 濡木 理, 石谷 隆一郎, 西増 弘志, 青木 淳賢, 田中 伸幸, 舘野 佑介, 高橋 悠
  • WO2016-031987:オートタキシン阻害活性を有するピリミジノン誘導体  
    長野 哲雄, 岡部 隆義, 小島 宏建, 川口 充康, 濡木 理, 石谷 隆一郎, 西増 弘志, 青木 淳賢, 田中 伸幸, 神田 泰彦, 鬼追 芳行, 舘野 佑介, 木田 士郎, 山根 潤二, 和田 俊博
  • WO2015-129821:オートタキシン阻害活性を有する縮合ピラゾール誘導体  
    長野 哲雄, 岡部 隆義, 小島 宏建, 川口 充康, 濡木 理, 石谷 隆一郎, 西増 弘志, 青木 淳賢, 藤越 千明, 加藤 学, 大段 正英, 田中 伸幸, 舘野 佑介, 山根 潤二
  • WO2014-133112:オートタキシン阻害活性を有する8−置換イミダゾピリミジノン誘導体  
    長野 哲雄, 岡部 隆義, 小島 宏建, 川口 充康, 濡木 理, 石谷 隆一郎, 西増 弘志, 青木 淳賢, 田中 伸幸, 藤越 千明, 舘野 佑介, 和田 俊博

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2022年04月 -2025年03月 
    代表者 : 川口 充康
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2021年04月 -2023年03月 
    代表者 : 川口 充康
     
    がん細胞はユビキチン-プロテアソーム系(UPS)が活性化しているため、その阻害はがんの増殖を止めることができる。これまでにUPSを標的にした創薬研究が進められボルテゾミブなどが臨床応用されているが、耐性が生じやすいなど問題点が指摘されている。そこで、UPSの阻害を狙った新たな標的分子の探索が重要だと考えられるが、従来の方法ではその探索は容易ではない。そこで、本研究ではプローブ分子自身がUPSの全てを辿り始めて蛍光性が変化する従来にない蛍光プローブの開発を目指している。これが達成されれば、従来のプロテアソーム活性阻害剤に限らず、この経路に関わる全ての酵素活性・相互作用などを標的とした阻害剤探索が可能になると考えた。その蛍光プローブ開発に関して、具体的にはPROTACの分子内にリジン残基を混在させ、PROTAC分子自身をユビキチン化させることを考えている。これまでに、蛍光分子、リジン残基、ユビキチンリガーゼのリガンドの三者を持つプローブ分子を20個ほど合成し、細胞膜透過性の高い分子の探索を行った。その結果、BODIPYを蛍光団として持ちリンカー構造を最適化した分子で細胞膜透過性が認められた一方で、細胞中でユビキチン化を受けるか評価できるほどの十分な透過性はないことが明らかになった。そこで、更なる分子構造の最適化、添加剤を用いた透過性の改善などを試みた。また、VHLリガンドを持つPROTACsにおいて細胞膜透過性が見られる分子の脂溶性(cLogP値)が明らかにされているため、その情報を参考に新たなプローブのデザイン・合成を行った。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2019年10月 -2023年03月 
    代表者 : 中川 秀彦; 川口 充康; 家田 直弥
     
    エピジェネティック制御は近年大きな注目を集めている遺伝子発現及び細胞制御機構の1つであり、生命維持の基本的機構に関わると共に、多くの疾患に関連することが明らかになりつつある。エピジェネティック制御酵素の活性検出蛍光プローブの開発手法について検討し、各酵素特異的なイメージングプローブを開発するを目標として研究に着手した。 これまでにin vitro蛍光プローブ開発として、エピジェネティック酵素の1種であるSIRTアイソザイムについて、独自蛍光プローブの開発を進めてきた。SIRTはタンパク質リシン側鎖に生じたエピジェネティック修飾の1つであるアセチル化修飾を加水分解しアミノ基に変換する活性を有する酵素として報告されたが、アイソザイムのいくつかは脱アセチル化のみならず、脱アシル化を触媒することが近年報告された。特に長鎖脂肪酸由来のアシル基が結合したリシン側鎖の加水分解を行うことが知られ、アセチル化とアシル化の機能の違いが注目されている。 前年度までに、脱アシル化を蛍光検出するプローブの改良を行い、多様なペプチド配列および蛍光消光団を組み合わせたペプチドプローブライブラリの構築を行なった。これらのプローブはSIRTの各アイソザイムに対して異なる反応性を示し、そのうちの1つはSIRT3に優位な反応性を示すことが判明した。 本年度は、このプローブライブラリからSIRT2に良好な反応性を示すプローブを選択し、化合物ライブラリと組み合わせてスクリーニングを行うことで、SIRT2の脱ミリストリル化を効果的に阻害する阻害剤の同定に成功した。 また本年度は、脱アシル化反応阻害活性を有するペプチド性SIRT2阻害剤(本研究の過程で見出したもの)について、細胞膜透過性を付与する検討を進め環状化戦略が良好に機能することを見出した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2018年04月 -2020年03月 
    代表者 : 川口 充康
     
    ENPP1が生細胞においてmGMP基を特異的に認識し加水分解する活性を持つことを見出していたため、承認抗がん剤にmGMP基を付与しENPP1を過剰発現する細胞においてのみ細胞毒性を示す化合物の開発を目指した。ただし、SN-38のプロドラッグ化を試みたところmGMP基の合成上の不安定性が明らかとなった。これまでの研究背景を鑑みるとプロドラッグ化する水酸基の酸性度が合成の鍵になると考えられた。反応条件を検討した結果、TGに比べて酸性度の低いクマリン(SN-38と同程度の酸性度を持つ)でもmGMP化できることが明らかとなり、様々なフェノール性水酸基のmGMP化が可能である可能性が示唆された。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2016年04月 -2018年03月 
    代表者 : 中川 秀彦; 家田 直弥; 川口 充康; 犬飼 雄哉
     
    本研究では、酸素分圧の影響を受けず一酸化窒素自体の反応性によって発蛍光型検出を可能とする新規蛍光プローブの開発を行った。設計・合成した化合物について、試験管内反応により一酸化窒素との反応性を検証した結果、ニトロニルニトロキシドがオレフィンリンカーを介してクマリン環3位に置換した化合物が良好な反応性を示し、酸素濃度の影響を受けず、一酸化窒素を検出できることが示された。さらに、アスコルビン酸との反応性を低下させる構造の探索を行ったところ、エチル基を導入した化合物についてアスコルビン酸との反応性の低下が見られたが、反応が完全には抑制されなかった。今後、引続く研究計画を立案し開発を継続することとした。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2015年04月 -2017年03月 
    代表者 : 川口 充康
     
    従来sirtuin活性は酵素を2種類利用することにより検出されてきた。従って、ケミカルスクリーニングを実施する上で操作が煩雑になることに加え、多くの擬陽性化合物が生じる問題点があった。 今回、sirtuinが長鎖脂肪酸を切断する活性を持つという知見に着目し、消光団でもsirtuinによって認識切断され得るとの仮説を立て、それを実証することにより一段階で簡便にsirtuin活性を検出できる系の構築に成功した。また、構築した系を利用したケミカルスクリーニングにより、新たな母核を有するSIRT6阻害剤・活性化剤を見出すことにも成功した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2014年08月 -2015年03月 
    代表者 : 川口 充康
     
    本年度においては、研究計画に照らしてβアミロイドに結合することが知られている化合物を10数種合成し、その蛍光標識体の合成も行った。その際、蛍光団とβアミロイド結合部位をつなぐリンカーに関しては、当初考えていた通り長さや形状を含めて複数種用いることにより構造に多様性を持たせた。 一方、当研究室においてL929細胞を用いたネクロプトーシス誘導系を立ち上げ、安定したin cellulo実験を行う準備を整えた。 実際、合成したプローブを用いてネクロプトーシス誘導細胞において蛍光物質の凝集体が観察されるかに関する検討を共焦点蛍光顕微鏡を用いて行った。しかしながら、ネクロプトーシス依存的に明白に凝集体が観察されることはなかった。これは、プローブの水溶性に問題があるためであると考えている。即ち、ネクロプトーシスの誘導を行う以前から蛍光プローブはある程度凝集が認められ、ネクロプトーシス依存的な凝集と区別することができなかった。膜透過性を維持したまま水溶性を向上させた蛍光プローブを合成することが必要である。 研究を始める当初からの懸念として、アルツハイマーのβアミロイド凝集体とネクロソームの凝集体は必ずしも同じ構造ではないことを考えていた。そこで、よりネクロプトーシスβアミロイドに特異的に結合する化合物を得るために、現在、LDHアッセイを利用した細胞死の評価を基準にしてネクロソームβアミロイドに結合する化合物のスクリーニングをin vitroで行うことを計画している。そのために、より多様性を持たせたβアミロイド結合候補化合物の合成を現在行っている。

その他のリンク

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