研究者データベース

𠮷村 健一 (ヨシムラ ケンイチ)

  • 医学研究科医療統計学 教授
Last Updated :2025/04/25

研究者情報

学位

  • 博士(保健学)(2005年03月 東京大学)

J-Global ID

プロフィール

  • 生物統計家であり、学歴、業績、経験に基づいて、本邦唯一の生物統計家認定制度をもつ日本計量生物学会から最上位の認定資格である責任試験統計家(Senior Trial Statistician)に認定されている。主な専門領域は、生物統計学、臨床試験方法論、観察研究方法論、疫学方法論、医薬品・医療機器の臨床開発およびレギュラトリーサイエンスである。病院未来医療センター生物統計部の部長として生物統計に関する教育、研究、および臨床試験の統計学的アドバイスなどを実施する。国際共同臨床研究グループ、複数の国内の多施設共同臨床試験グループにも統計家として参画している。特にGCPガイドラインおよび薬機法に基づく医師主導治験への参画経験は国内トップクラスであり、これまでに多数の医薬品・医療機器のpivotal trialおよび承認にも関与している。

経歴

  • 2020年01月  広島大学病院教授
  • 2019年08月 - 2019年12月  広島大学病院総合医療研究推進センター特任教授
  • 2013年04月 - 2014年07月  神戸大学医学部付属病院特命准教授
  • 2008年05月 - 2013年03月  京都大学探索医療センター特別教育研究助教
  • 2005年04月 - 2008年04月  厚生労働技官研究員

研究活動情報

論文

MISC

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2021年07月 -2024年03月 
    代表者 : 吉村 健一
     
    本研究の主たる目的として、罹患率の低い疾患領域におけるエビデンス創生のため、単一国では罹患率が低く、臨床開発に大きな困難が避けられない疾患領域に対するエビデンス創生の方法に関して、従来からも適用されてきた統計学的アプローチに加え、近年の情報工学技術を積極的に統合することで、エビデンス創生に資するデータベース構築およびその活用を実施する。現在、具体的に本研究計画を応用することを予定するフィールドの要件の整理を行うとともに、その進捗段階に応じて各フィールドで構築すべきデータベースの要求仕様を整理している段階である。具体的なフィールドの1つとして、研究代 表者がコアメンバーの1人となっている日米欧から成る国際プロジェクト(Eur J Cancer 2016; 52:92-10; Lancet Oncol 2017; 18:122-31.)を引き続き予定している。近年発展している情報工学ツールおよび情報工学技術を利活用した上でデータベースの基本設計をまとめることを第一段階の目的として各フィールドで構築すべきデータベースの要求仕様を整理している。昨年度および現時点でも国際的な大きな懸念である新型コロナ(COVID-19)の世界的大流行によって渡航制限が引き続いているが、そのような現時点の状況も考慮し、情報技術を効率的に利活用したシステムの構築を行い、研究の進捗を次年度以降加速させる計画も新たにたてている。次年度以降に研究を加速させることが求められている。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2019年04月 -2023年03月 
    代表者 : 小原 泉; 山本 則子; 山花 令子; 野崎 章子; 藤原 紀子; 玉木 秀子; 吉村 健一; 中濱 洋子
     
    調査の実施可能性および将来的な利便性を考慮し完全オンライン形式とし、内容を強化した学習プログラムを開発し、新たなアウトカム(エンドポイント)を設定して、研究実施計画書を改訂した。倫理審査受審、実施許可を得た後、雪玉式に研究参加者を募り、12名の臨床看護師を対象にパイロット調査を実施した。調査期間は、2021年11月中旬から2022年3月下旬であった。その結果、学習プログラムの満足度、学習プログラムによって得られた知識、技術、態度、自信や意欲・関心について妥当な結果が得られた。意思決定支援実践尺度の得点に大きな変化は認めなかったが、自由記載欄の回答も含めると全体的に学習プログラムの有用性は良好で、意思決定支援の拡充が確認できたと考える。一部の対象者がプログラムから脱落したことは、オンライン形式の影響で学習意欲の維持が困難であったことが考えられ、本調査ではスマートフォンでも受講や個人ワークを可能な形式とするなど、より利便性を高めた形式で学習プログラムを提供することが適当と示唆された。 がん臨床試験における患者の意思決定支援の実践知の可視化については、分担研究者間で事例の選定条件を検討した。条件に合致する該当事例を有する分担研究者の施設の倫理審査委員会に研究計画書を提出、審査を経て研究実施の許可を得た。事例となった患者に研究の説明を行い、同意が得られた後、事例データの収集およびデータの整理・再構成を開始した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2016年04月 -2020年03月 
    代表者 : 吉村 健一
     
    本研究の主たる目的は、臨床研究において逐次的に実施される治療法を評価したい状況に対して、一連の治療法及び個々の治療法の評価について新規推定法を開発することにあった。既存の推定法では、強いモデルの仮定を要するが、開発した推定量ではそのような制約を受けない。臨床研究における典型的な設定を想定した上でシミュレーションによって評価を行い、従来法の限界でもあったモデルの仮定に対してもロバストであり、良好な結果を示すことができた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2016年04月 -2020年03月 
    代表者 : 檜山 英三; 菱木 知郎; 家原 知子; 渡邉 健一郎; 栗原 將; 田中 祐吉; 井田 孔明; 上田 祐華; 本多 昌平; 森 麻希子; 吉村 健一; 星野 健
     
    小児肝がん研究グループとして、欧米のグループと構築した国際共通データベースのもとで国際共同臨床試験(PHITT)を策定した。また、東アジア地区を中心に調査を継続し、東アジアを取り込んだグローバルな研究体制を目指した研究に拡大するために、1)罹患率の検討: 2)罹患リスク調査3)臨床病期分類のデータ築盛。4)病理分類の調査。5)リスク分類別調査。6)リスク別悪性度マーカーの選別とバンキング: 7)治療効果判定:治療効果、これらを調査し、本レジメンの実施可能な地域選定を行い、グローバル試験としてのPHITT試験の参加枠組みの拡大を進めたが、コロナ禍で渡航が困難となりデータ収集が遅延している。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2016年04月 -2019年03月 
    代表者 : 絹谷 清剛; 久保 均; 萱野 大樹; 伊藤 浩; 小川 数馬; 村山 敏典; 吉村 健一; 稲野 彰洋; 織内 昇; 若林 大志; 今井 康人; 鷲山 幸信; 栗林 義和; 富永 英之; 稲木 杏吏
     
    α線核種核医学治療開発を目的として、211Atによる前臨床研究を行った。サイクロトロンで最適化行った結果、臨床応用可能レベルの211At生成が達成できた。αVβ3インテグリンに高親和性の環状RGDペプチドをモデルペプチドとして用い、 [211At]c[RGDf(4-At)K]を高収率で得ることができた。この標識体はαVβ3インテグリンに特異的に高く結合し、腫瘍組織に特異的に集積した。画像化のため、DOTAを選択して、ドラッグデザインを行った。臨床応用のための放射線管理、レギュレーションにおける議論が深まった。核医学治療としての臨床POCを取得するプラットフォームを提供できる環境が整った。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2016年04月 -2019年03月 
    代表者 : 小原 泉; 森下 典子; 笠井 宏委; 野崎 章子; 吉村 健一; 後澤 乃扶子; 遠藤 一司; 楠岡 英雄; 谷口 隆雄; 鶴丸 雅子; 山本 晴子
     
    CRCの現任教育のわが国の全体像、CRC熟達度評価尺度の開発によるCRCの熟達度、およびCRCの熟達化とその影響要因を明らかして、CRCの熟達化を促進する現任教育プログラムを提示することを目的に本研究を行った。CRCの現任教育の体制は、CRCの配置数により異なっていた。CRC熟達度評価尺度の信頼性と妥当性が確認され、測定結果から「知識」や「管理技術」の熟達度に課題が確認された。CRCの熟達化の促進要因として、指導者、職場環境、業務量の可視化などが明らかとなった。これらの調査結果をもとに、CRC熟達度ラダーに基づくOJTプログラム試案が作成された。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2015年04月 -2019年03月 
    代表者 : 高原 志津子; 今井 康人; 手良向 聡; 吉村 健一; 于 佳
     
    当初の計画では、①プロトコールテンプレート作成、②標準CRF作成、③治験データ管理システムへのCDISC/SDTM出力管理機能搭載、④検証と普及が主な柱であり、①②については原案作成が完了した。③については当初予定していたシステムへの機能上乗せでは困難であると判断し、既にCDISC対応しているEDCシステムを利用し、検証を実施した。困難であると判断したのが本研究4年目に入ってからであり、現段階では実試験での検証がほぼ終わった状況である。今後、①②の再整備と③の整理、④の普及に向けての残作業を行う予定である。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2014年04月 -2018年03月 
    代表者 : 中村 肇; 岡田 仁; 吉村 健一; 細野 茂春; 森岡 一朗
     
    1991年に神戸大学では血清総ビリルビンとアンバウンドビリルビン値を用いた新生児高ビリルビン血症の治療適応基準を提案した。しかし、最近10年間に我が国において早産児で慢性ビリルビン脳症(核黄疸)が発症していることが判明した。そこでまず、早産児の高ビリルビン血症のために光線療法の基準を改訂した。次に、この改訂基準を用いることで慢性ビリルビン脳症を予防できるかどうかを確認するために、多施設共同前向きコホート研究を行った。在胎30週未満で出生した150人の早産児が登録され、光線療法を実施した児は減少し慢性ビリルビン脳症を発症した児はいなかった。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2014年04月 -2018年03月 
    代表者 : 手良向 聡; 大門 貴志; 吉村 健一
     
    (1)PSSDに安全性モニタリングを加えた新規デザインを提案し、論文として公表した(Teramukai S, et al. Stat Med、2015)。(2)ベイズ流臨床試験デザインの具体的方法を著書で解説した(手良向聡.金芳堂、2017)。(3)バスケット試験デザインに関する論文をレビューした上で、新規デザインを提案し、学会で発表した(手良向聡ほか.日本臨床試験学会第9回学術集会総会、2018)。(4)JCCG (Japan Children’s Cancer Group)横紋筋肉腫委員会が実施する「横紋筋肉腫高リスク群患者に対する第II相臨床試験」において、PSSDを適用した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2013年04月 -2017年03月 
    代表者 : 小原 泉; 高橋 俊二; 西尾 誠人; 田原 信; 田代 志門; 藤田 崇史; 山本 精一郎; 片木 美穂; 後澤 乃扶子; 中濱 洋子; 市村 智子; 芳賀 洋子; 齋藤 由美子; 成田 吉子; 佐藤 聡子; 矢内 花郁; 山中 都起子; 櫻木 雅子; 宮崎 千絵子; 芝 聡美; 田中 裕美子; 佐野 あいか; 雨宮 康江; 藤原 寛行; 藤井 博文; 本田 芳香; 宋 菜緒子; 吉村 健一
     
    がん臨床試験理解度評価尺度の開発を行い、以下が明らかとなった。1.理解度評価に含める概念は、目的、方法、リスク、利益、自発性の担保、研究開始後の対応、費用負担、実施体制、の8領域である。2.これら8領域に基づいて調査票を設計し、予備調査を経て本調査を実施した結果、評価尺度の信頼性を確認することができた。評価尺度の全体的な妥当性については対象者数不足のため結論を得ることができなかった。今後も調査を継続し、評価尺度の開発を達成させていく。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2011年 -2012年 
    代表者 : 吉村 健一
     
    医学研究に特異的な制約とバイアスが存在する下で、拡張した重み付き並び替え法を用い、ハザード比の正確な推測を行う方法を新規開発した。本研究で開発した方法は、局外母数を柔軟に考慮できるようにしたため、広く応用可能であることが期待される。多重性によるover-fitting が避けられない個別化医療の開発、ランダム化に動的割付を用いることにより標本空間が複雑となったような状況などへの応用が可能である。

その他のリンク

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