研究者データベース

山邉 素子 (ヤマベ モトコ)

  • 看護学研究科成育保健看護学 教授
Last Updated :2024/04/26

研究者情報

J-Global ID

研究分野

  • ライフサイエンス / 生涯発達看護学

研究活動情報

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2019年04月 -2023年03月 
    代表者 : 新居 富士美; 大島 操; 大石 昌也; 山邉 素子
     
    今年度は2つの目的について整理した。第一は、非侵襲的ヘモグロビン濃度(以下,SpHb)測定機器を用いた看護研究の国内文献から当該分野における高齢者を対象とした研究課題を再度見直すことである。 医学中央雑誌Web(Ver.5)を用い,「SpHb」,「非侵襲的ヘモグロビン」を検索語に得られた7文献について要約表をもとに対象と使用目的・結果,SpHb測定の具体的方法を分析・整理した。結果,貧血の評価を検討する目的で妊婦健診や3歳児健診,外来小児患者,透析,全身麻酔下や集中治療領域で多様な対象や状況に用いられていた。高齢者のみを対象とした文献はなく,測定方法は灌流指標(PI)値や測定条件を明示した文献がある一方,条件が不明確な文献も認められた。高齢者を対象とするには加齢による循環器や血管の障害もあることをふまえて灌流指標(PI)値をはじめとしたSpHb測定の条件を明確にすることが必要不可欠である。これらの条件のもと測定条件を明確にし,訪問看護や高齢者施設,通所サービスという,高齢者ケアが展開されるさまざまな場において貧血のスクリーニングや継続評価をおこない,それらにもとづく看護活動への可能性が示唆された。以上における実績は「日本における非侵襲的ヘモグロビン濃度測定機器を用いた看護研究の文献検討」として投稿し、査読を経て掲載可となり、印刷中である。 第二に、データ収集の前段階としてSpHb測定機器を用いて訪問看護師がどのような体験をして何を考えたかについて実態把握をおこなった。これらの結果は実績として、「在宅治療療養中の高齢者に対して、非侵襲的ヘモグロビン濃度測定機器を用いた訪問看護師の体験」として記述をまとめているが、体験の構造化の図は討議後に再考を要し現在検討中である。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2019年04月 -2023年03月 
    代表者 : 神徳 和子; 江口 恵里; 山邉 素子; 小林 秀行
     
    本研究の学術的問いは、「医療における看護実践の場において、看護師と人工知能(artificial intelligence; 以下AIと略す)の協同は可能か」である。 看護実践の一部をAIなどのテクノロジーが補完している現状を文献レビューにより明らかにした。本年度は、看護現場にAIなどのテクノロジーを活用することを看護師がどう感じているのか、調査を行った。技術を活用する看護実践の一つに転倒転落防止システムの導入がある。方法は様々だが、転倒転落防止予防システム機能搭載型ベッドを活用することが一般的である。そこで、このようなテクノロジーベッドを使用している病棟現場に勤務している看護師に、テクノロジーを活用し看護現場の機械化を促進することは、看護実践活動にどのような影響を与えるか、というインタビュー調査を行った。 転倒転落防止システム搭載型ベッドの使用は、患者の転倒転落防止の戦略となり得る、看護師への患者が転倒するかもしれないという負のプレッシャーを軽減できる、などの効果を看護師は経験していることが明らかとなった。一方で、機械化を進めるより人間である看護師が看護現場では活躍するべきだというテクノロジーへの対抗心、テクノロジーの使用に慣れていないことによる活用への不安という負の感情、テクノロジーにより患者を監視することになっているが事故防止のためには使用せざるを得ないという倫理的ジレンマも看護師は経験していた。テクノロジーは今後の看護現場には不可欠となるだろうが、看護師自身がその活用を肯定的にとらえること、テクノロジーの活用に対する患者の十分な理解も不可欠であることが示唆された。 上記の結果をまとめ、看護理工学会で発表を行った。また、さらに詳細な分析結果をまとめ、The Open Nursing Journalへ投稿し、2022年4月4日受理された。現在、掲載手続き準備中である。

その他のリンク

researchmap



Copyright © MEDIA FUSION Co.,Ltd. All rights reserved.