Association between social frailty and sleep quality among community-dwelling older adults: a cross-sectional study
Physical Therapy Research 24 2 153 - 162 2021年
Role of non-face-to-face social contacts in moderating the association between living alone and mental health among community-dwelling older adults: A cross-sectional study
Public Health 194 5 25 - 28 2021年
Relatiooships between stress urinary incontinence and trunk muscle mass or spinal alignment in older women
研究の第1段階として、歩行時の脳筋間のメタ・ネットワークを評価した。健常若年者20名を対象に歩行中の脳活動および筋活動を計測し、歩行のリズムや速度といったパラメーターに関連する脳および筋ネットワークの特徴量の抽出を行った。筋ネットワークの解析では、解剖学的な筋同士のつながりについて、骨格筋システムと筋協調活動の単位である筋シナジーを算出している。筋シナジー解析については、統計学的な確率近似モデルを作成することで、安定した筋シナジー推定を実現するアルゴリズムの開発を行い、現在論文投稿中である(Matsui, Nojima. Under review)。脳筋間の連結性に関しては、皮質筋コヒーレンス解析により評価を進めている。コヒーレンス解析においては、1歩行周期中の筋活動区間を個別に抽出し、対象区間における連結性を評価した。この区間抽出においては、筋活動時間が被験者ごとで異なるため、ウェーブレット解析を基盤としたコヒーレンス解析を採用し、実施している。また、聴覚リズム刺激を付加することで、脳筋ネットワークの有意な活性化が見られている。今後、縦断的な介入実験により脳活動による筋活動制御の歩行運動への因果的関与のメカニズムを明らかにしていく。
研究の第2段階としては、健常成人における歩行データ収集および解析に加え、パーキンソン病患者など歩行障害を有する患者を対象としたデータも収集し、歩行機能変化とネットワーク間の関係性を縦断的に検討していく。そして、疾患特異的に破綻した脳筋ネットワークを調整する安全な介入手法の開発を進めていくことを予定している。特に、介入における最適な方法(回数や頻度)、効果発現機序、効果継続期間など、多角的に検討し、臨床で利用可能な方法の提案を行っていく。
従来、中枢神経疾患による運動機能障害に関して、臨床ではリハビリテーション治療による反復運動課題、末梢神経筋刺激など末梢神経・筋出力を中心に治療が行われてきた。一方、損傷脳自体への脳刺激による機能回復の報告もあるが、出力先の末梢神経筋との連関については不明であり、効果も一様ではなかった。機能回復には、運動意図より開始される脳神経ネットワーク活動と脊髄・末梢神経での神経伝達、及び効果器である筋が連関し、神経可塑性が誘導される必要がある。よって、今回、動作意図を検知すると同時に、動作に関連する脳領域および末梢神経・筋連関刺激を行う、クローズドループ式脳・末梢神経筋刺激法を着想し、開発に着手した。
しかしながら、コロナ禍の影響により、システム開発が遅れるとともに、健常者の実験を進めることができていない。ただ、BMIに用いる脳情報として、健常者および患者にて、嚥下時の脳活動(Event related desynchronization, ERD)を記録することができ、報告した。また介入前後の新たな評価項目として、主観的関節位置覚と運動能力の偏りについて健常者で検討した。ジャンプ着地時の膝関節の位置異常は主観的関節位置覚の異常と相関することを報告した。来年度は、嚥下時のERDなどを含めたBMI型クローズドループ式複合刺激システムを完成させ、少数の健常者において、クローズドループ式複合刺激刺激を行い、M1における皮質脊髄路の興奮性および運動評価および主観的固有感覚の評価を行う。また同時に刺激強度等、至適パラメータを検討する。
従来、中枢神経疾患による運動機能障害に関して、臨床ではリハビリテーション治療による反復運動課題、末梢神経筋刺激など末梢神経・筋出力を中心に治療が行われてきた。一方、損傷脳自体への脳刺激による機能回復の報告もあるが、出力先の末梢神経筋との連関については不明であり、効果も一様ではなかった。機能回復には、運動意図より開始される脳神経ネットワーク活動と脊髄・末梢神経での神経伝達、及び効果器である筋が連関し、神経可塑性が誘導される必要がある。よって、今回、動作意図を検知すると同時に、動作に関連する脳領域および末梢神経・筋連関刺激を行う、クローズドループ式脳・末梢神経筋刺激法を着想し、開発に着手した。
しかしながら、コロナ禍の影響により、システム開発が遅れるとともに、健常者の実験を進めることができていない。ただ、BMIに用いる脳情報として、健常者および患者にて、嚥下時の脳活動(Event related desynchronization, ERD)を記録することができ、報告した。また介入前後の新たな評価項目として、主観的関節位置覚と運動能力の偏りについて健常者で検討した。ジャンプ着地時の膝関節の位置異常は主観的関節位置覚の異常と相関することを報告した。来年度は、嚥下時のERDなどを含めたBMI型クローズドループ式複合刺激システムを完成させ、少数の健常者において、クローズドループ式複合刺激刺激を行い、M1における皮質脊髄路の興奮性および運動評価および主観的固有感覚の評価を行う。また同時に刺激強度等、至適パラメータを検討する。