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谷川 元紀 (タニカワ モトキ)

  • 医学研究科脳神経外科学分野 講師
メールアドレス: mtnkwmed.nagoya-cu.ac.jp
Last Updated :2024/07/05

研究者情報

J-Global ID

研究分野

  • ライフサイエンス / 脳神経外科学

研究活動情報

論文

MISC

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2022年04月 -2025年03月 
    代表者 : 谷川 元紀
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2011年 -2013年 
    代表者 : 谷川 元紀
     
    ethylnitrosourea誘導グリオーマラットに、生後90日よりp53非依存性に細胞周期を停止させる化合物を投与し、45日後に、腫瘍部分のgradeの判定とMIB-1 LIの計測を行い悪性転化に対する効果を判定した。期間中全20化合物に関して解析したが、残念ながら、これらの化合物はコントロール群と比較して有意な効果を示す物はなかった。一方、コラーゲンゲル内3次元グリオーマ細胞浸潤モデルを用いた解析では、グリオーマ細胞の浸潤に関連する反発因子は、その産生に酸素の供給が影響を与え、その作用は一旦惹起されると、周辺環境の物理化学的変化などがない限り続くと考えられる結果が得られた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2010年 -2012年 
    代表者 : 山田 和雄; 片野 広之; 間瀬 光人; 梅村 淳; 相原 徳孝; 谷川 元紀
     
    最近、増加している頚動脈狭窄の手術適応、 CEA と CAS の使い分け、無症候例の症候化機構解明を目的に研究を計画した。まず石灰化との関係では CEA は全例で対応可能だが、 CAS は全周性石灰化例には困難であることを示した。また症候例でプラーク内血管新生が多いことを HIF1-αと VEGF の免疫染色で示した。また無症候例の症候化率を全例登録前向き調査で検討し、内科的治療のみでは 2.4%/年程度であることを示した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2008年 -2010年 
    代表者 : 片野 広之; 間瀬 光人; 谷川 元紀; 山田 和雄
     
    頸動脈狭窄症患者のMDCT画像を再構成しアガツトンスコア(AS)を算出した。標本のmRNAを抽出し、Gene tip expression array解析を行いAS100を基準として1:1の比較解析を行ったところ、炎症関連遺伝子等について共通して2倍以上の変動がみられた。特に石灰化の強い頸動脈プラークではNFAT,ADAMTS,Angptl4の発現が有意に多くAngptl7の発現が抑制傾向にあった。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2005年 -2006年 
    代表者 : 谷川 元紀
     
    神経膠腫の臨床において、腫瘍細胞が脳実質内に浸潤性に増殖し摘出し切れないというのが、問題点の一つであることは周知の事実であり、この性質のために神経膠腫の治療はなかなか進歩できないと言っても過言ではなく、この性質を解決または場合によっては利用することができれば、神経膠腫の臨床を大きく前進させる礎となると思われる。これまでに我々が、コラーゲンゲル内で神経膠腫細胞の細胞塊を培養し、細胞塊中心部と周辺浸潤部の細胞群の遺伝子発現の違いをcDNA microarrayを用いて検索した。その結果、細胞塊中心部では177遺伝子(上昇106、低下68)に、また周辺浸潤部では104遺伝子(上昇91、低下13)に2倍以上の変化を認めた。この結果より大まかには、神経膠腫は腫瘍中心部で積極的な分裂/増殖を行い、その結果腫瘍中心部では酸素や栄養が不足した状態となり、そのような周囲環境に反応して細胞周期が停止し増殖が止まり、対応し得なかったものはapoptosisを起こし、対応できたものはある種の"分化"をしてより状況の好ましい周辺部に向かって移動(浸潤)して行き、さらに移動(浸潤)した先で好ましい環境を獲得したものは、そこで再び分裂/増殖を始める、と考えられ、これらの変化を認めた遺伝子のうち、細胞浸潤に関連するとの報告がなされているものが22遺伝子含まれており、それらに関してさらに詳細に解析を進めた。具体的には、それらの遺伝子のうち、secretogranin II、comective tissue growth factor (CTGF)、Prolyl 4-hydroxylase beta polypeptide (P4hb)について詳細に検討した。Secretogranin IIは臨床検体でも著明な発現を認め、悪性度と平行して発現量が増しているようであった。CTGFに関しては、CMVをプロモーターとしてexpression vectorを作成した。現在それを用いて、その効果を検討中である。P4hbのinhibitorであるethyl 3,4-dihydroxybenzoate (EDHB)によって、コラーゲンゲル内での培養系での神経膠腫細胞の浸潤を著明に抑制することができた。現在はその抑制とcell deathとの相違を検討中である。いずれもある程度の結果が集まりつつあるが1今回の研究の期間内では最終的な結論までは到達できなかった。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2002年 -2004年 
    代表者 : 谷川 元紀; 山田 和雄; 間瀬 光人; 相原 徳孝; 山本 憲一; 竹内 洋太郎; 金井 秀樹; 丹羽 裕史
     
    既に脊髄損傷後の逆行性変性へのアポトーシスの関与が示唆されている。現存するアポトーシス抑制効果を示す薬剤は、副作用などの面で臨床応用に耐えない。低体温療法は重症頭部外傷の治療の応用として脊髄損傷にも一部の施設において適応され一定の効果を得たとの報告が散見され、また、胸腰部大動脈置換術に脊髄の低体温を適応し虚血による障害を軽減したとの報告も見られる。が、いずれも基礎データに乏しいことは否めない。そこで、我々はラット脊髄損傷モデルにおける神経細胞死へのアポトーシスの関与と、それに対して低体温療法を適応し、その有効な施行法の確立とラット脊髄損傷モデルに対する影響の比較検討を試みた。冷却法としては、ブランケットを用いた全身の低体温や硬膜外または髄腔内の冷生理食塩水灌流による局所冷却を試した。しかしながら、ラットにおいて一定時間低体温を保つことが困難であったためと考えられるが、残念ながらいずれの方法を用いても有意な結果は得られなかった。一方、我々は損傷部位周辺における浸透圧調節遺伝子(SMIT)やmyelincephalic-specific protease(MSP)の発現亢進を明らかにした。これらの結果から、これらによる神経組織の二次損傷の可能性とそのアポトーシスとの関連が推測され、今後それらの機構を解明し、抑制することで神経組織保護を実現できる可能性があると考えている。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2002年 -2003年 
    代表者 : 山田 和雄; 谷川 元紀; 相原 徳孝; 間瀬 光人
     
    白質損傷後の脳機能再生を図るため、遺伝子導入したシュワン細胞を脳内移植し、脳機能変化をみることを本研究の主眼として始めた。本年度は白質損傷モデルとして、脳梁損傷モデル、凍結損傷による脳梁機能障害モデル、虚血性脳梁損傷モデルを用いて上記試みの準備研究を進めた。まずラット凍結脳損傷モデルを用い、白質オリゴデンドロサイト活性の指標として、MSP遺伝子と蛋白の発現を検討した。MSP(Myelencephalon-specific protease)は新規のセリンプロテアーゼで、白質のオリゴデンドロサイト、ミクログリア、神経細胞に多く存在し、ミエリンの代謝に関与することが知られている。その結果、凍結損傷後1-3日して損傷直下の白質にMSPmRNAと蛋白陽性のオリゴデンドロサイトが出現し、浮腫の進展に応じて、損傷遠隔部位の白質まで、陽性細胞が出現することを確かめた。また、mRNAと蛋白の発現は同時に並行して変化することも確かめられた。ついでラット脳虚血モデルを用いて、MSPの発現を検討すると、虚血周囲の白質に虐血後1-3日して発現することが認められた。これらの所見から、各種の白質損傷モデルでは損傷に応じてオリゴデンドロサイトの活性化がおこり、これが損傷後のミエリン修復に関与することが明らかとなった。同時にbrain derived neurotrophic factor (BDNF)およびinterferon gammaを組み込んだレトロウィルスベクターを作成し、それを用いてWisterラットから採取したシュワン細胞に遺伝子導入した。遺伝子導入されたシュワン細胞をジェネシチン(G418)でセレクションをかけながら、シングルコロニーを採取してシングルクローンとした。そうして得られた遺伝子組み換えシュワン細胞のシングルクローンのうち、増殖などに問題の無かったものを選択して増殖させ、移植の準備段階は整えることができた。研究期間は終了してしまったが、次の段階として作成した遺伝子組み換えシュワン細胞をラット脳梁損傷モデルに移植するなど、今後も研究を継続していく予定である。

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