研究者データベース

髙木 大輔 (タカギ ダイスケ)

  • 医学研究科腫瘍・免疫外科学分野 助教
Last Updated :2024/03/19

研究者情報

J-Global ID

研究分野

  • ライフサイエンス / 外科学一般、小児外科学

研究活動情報

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2021年04月 -2024年03月 
    代表者 : 亀井 美智; 岩田 宏満; 武田 理沙; 木村 浩明; 高木 大輔; 相羽 久輝
     
    本研究は、小児がん治療における陽子線照射時に安全に吸収性スペーサーを用いるため、ラットモデルを構築し、化学療法併用時の生体への影響について検証することを目的としている。 2021年度までに我々は、ラットモデルの構築のためのパイロット研究を終了し、研究方法を確立した。また既に本試験を開始している。 パイロット研究では、①ラットモデルに適切なスペーサーの大きさと手術手技の確立、②エンドキサン経口投与による化学療法のプロトコル確立、③安全性評価のための、血液毒性、炎症反応、病理組織による微小環境変化評価、CT撮像の画像解析の時期と項目の妥当性を検証した。成熟前のラットでは挿入可能なスペーサーの大きさが小さくなるため、吸収速度が速くなり評価が困難であった。さらにスペーサー留置部位、癒着防止シートの有無、大きさ、固定方法の検討を試みてプロトコルを確立した。実際には、成熟雄ラットを用い、留置術当日からエンドキサン投与を行い安全に解析が可能となっている。血液毒性については、エンドキサン投与の3-4日後に骨髄抑制が最も著明な傾向があり、28日以降は大きな変化が認められなかった。血液毒性、炎症反応の評価スケジュールを投与後3日後、1週間後、その後は1週間ごとに28日サイクルでの化学療法を実施することとした。Albの変化はラットモデルでは変化が認められず、中止とした。CT撮像については、撮像時期とともに、撮像スライス間隔、解像度の検討を行った。CT評価スケジュールは28日間隔とし、スペーサー断面の評価と減少率の解析が可能であった。 今後は、病理組織による微小環境の評価と合わせてスペーサー吸収形態の評価、二酸化炭素の産生、最終の吸収時期についても確認していく。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2020年04月 -2023年03月 
    代表者 : 高木 大輔
     
    神経芽腫は小児期における代表的な悪性固形腫瘍の一つであり、現在も新たな治療薬の開発を求められている。Src homology 2 domain containing F (Shf) は予後良好な神経芽腫に高発現するアダプター蛋白質であり、これまでにplatelet-derived growth factor alpha-receptor (PDGFαR)、Tropomyosin receptor kinase A (TrkA)、anaplastic lymphoma kinase (ALK) と結合することが報告されている。このうち、予後良好な神経芽腫に高発現するTrkAと結合して神経分化を促進することに今回の研究では注目した。すなわち、TrkAと同じTrkファミリー受容体であり、かつ予後不良な神経芽腫に高発現するTrkBとShfとの機能相関を明らかにすることで、難治性神経芽腫の病態メカニズム解明や新規治療薬開発に貢献できるのではないかと考えた。2021年度には、細胞増殖実験や細胞遊走・浸潤実験、細胞分化実験など、in vitroにおけるShfとTrkBとの相互作用や機能相関について検討する予定であったが、計画に遅れが生じており、研究の成果をあげることができなかった。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2014年04月 -2017年03月 
    代表者 : 高木 大輔
     
    我々はこれまでの研究において、予後良好な神経芽腫症例に高発現するアダプター蛋白質であるSrc homology 2 domain containing F (Shf) が、受容体型チロシンキナーゼであるanaplastic lymphoma kinase (ALK) と結合し、相互作用を示すことを発見した。またShfはPDGF受容体や神経成長因子NGF受容体TrkAと結合することも既に報告されている。今回の研究ではALK、PDGF受容体およびTrkAとの相互作用の解析を進めることでShfの機能をさらに詳細に解明しようと試みたが、残念ながら期間内に有意義な成果をあげることはできなかった。

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