研究者データベース

冨田 淳 (トミタ ジュン)

  • 薬学研究科神経薬理学分野 准教授
メールアドレス: tomitaphar.nagoya-cu.ac.jp
Last Updated :2025/04/25

研究者情報

学位

  • 博士(理学)(名古屋大学)

ホームページURL

科研費研究者番号

  • 40432231

J-Global ID

研究キーワード

  • 概日時計   中心複合体   ドーパミン   NMDA受容体   シナプス可塑性   ショウジョウバエ   睡眠   

研究分野

  • ライフサイエンス / 動物生理化学、生理学、行動学
  • ライフサイエンス / 神経科学一般

経歴

  • 2023年 - 現在  名古屋市立大学大学院 薬学研究科准教授
  • 2016年 - 2023年  名古屋市立大学大学院 薬学研究科Graduate School of Pharmaceutical Sciences講師
  • 2015年 - 2016年  名古屋市立大学大学院 薬学研究科Graduate School of Pharmaceutical Sciences助教
  • 2014年 - 2015年  名古屋市立大学大学院 薬学研究科Graduate School of Pharmaceutical Sciences特任助教
  • 2009年 - 2014年  熊本大学発生医学研究所Institute of Molecular Embryology and Genetics博士研究員
  • 2006年 - 2009年  日本学術振興会特別研究員(PD)
  • 2005年 - 2006年  名古屋大学大学院 理学研究科Graduate School of Science博士研究員

学歴

  •         - 2005年   名古屋大学大学院   理学研究科   生命理学専攻
  •         - 1997年   九州大学   農学部   農芸化学科

研究活動情報

論文

講演・口頭発表等

  • ショウジョウバエの睡眠を促進する中心複合体ニューロンの調節機構  [通常講演]
    冨田 淳; 坂 豪祐; 加藤 善章; 粂 和彦
    第26回日本時間生物学会学術大会 2019年10月 ポスター発表
  • ショウジョウバエの睡眠覚醒を制御する中心複合体の神経回路  [招待講演]
    冨田 淳
    第63回日本応用動物昆虫学会大会 2019年03月 シンポジウム・ワークショップパネル(指名)
  • ショウジョウバエの睡眠-覚醒を制御する中心複合体の神経回路  [通常講演]
    冨田 淳; 坂 豪祐; 加藤 善章; 粂 和彦
    第25回日本時間生物学会学術大会 2018年10月 ポスター発表
  • Identification of sleep-regulating central complex neurons in Drosophila melanogaster  [通常講演]
    Jun Tomita; Gosuke Ban; Yoshiaki Kato; Kazuhiko Kume
    17th European Drosophila Neurobiology Conference NEUROFLY 2018 2018年09月 ポスター発表
  • Identification of sleep-regulating central complex neurons in Drosophila melanogaster  [招待講演]
    Jun Tomita; Gosuke Ban; Kazuhiko Kume
    第41回日本神経科学大会 2018年07月 シンポジウム・ワークショップパネル(指名)

MISC

受賞

  • 2012年 第19回日本時間生物学会 優秀ポスター賞
  • 2006年 第22回井上研究奨励賞

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2024年04月 -2028年03月 
    代表者 : 岩田 宏満; 柴田 泰宏; 加藤 洋一; 鵜川 眞也; 粂 和彦; 歳藤 利行; 冨田 淳; 嶋田 逸誠; 荻野 浩幸; 平山 亮一
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2024年04月 -2027年03月 
    代表者 : 粂 和彦; 冨田 淳; 鈴木 力憲
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2023年04月 -2026年03月 
    代表者 : 冨田 淳
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2021年04月 -2024年03月 
    代表者 : 粂 和彦; 冨田 淳
     
    睡眠は、身近な現象だが、現在でも謎が多い。本研究課題は、種を超えて進化的に保存されている睡眠という生命現象の制御機構と生理的意義の解明を目指して、研究代表者が20年前からパイオニアとして世界をリードしてきたショウジョウバエをモデル生物とする睡眠研究を継続的に発展させるものである。ショウジョウバエは、100年以上にわたり遺伝学のモデル生物して使われ、概日周期行動の分子機構の解明などに用いられるが、睡眠の制御遺伝子も哺乳類と共通するものが多い。今期の研究では、[1]覚醒の制御回路、[2]覚醒と概日周期との関係、[3]覚醒と睡眠の恒常性の関係に焦点をあてた研究を進めている。2021年度は、新規課題の初年度で、前期から継続して発展させた研究の成果を、以下の内容の4報の論文として発表した。1.睡眠制御機構について、各種のアミノ酸が睡眠に与える影響を網羅的に解析した結果、D-セリンという稀少なアミノ酸が睡眠制御に働く可能性を示した。2.新規受容体遺伝子の解析から、哺乳類のノルアドレナリンという覚醒物質に相当するオクトパミンの覚醒制御における役割を解明した。3.代謝と睡眠をつなぐ物質として、インスリン様ペプチドが時計神経で睡眠を制御することを明らかにした。4.ドーパミン神経のサブセットの一つが、覚醒を制御する新規の神経回路を解明した。また、今期の研究課題の中心テーマの一つである睡眠恒常性について、睡眠量を制御する遺伝子の候補として、哺乳類で睡眠欲求指標リン酸化タンパク質として発見された遺伝子群を機能スクリーニングして、睡眠制御に関与する遺伝子の候補を少なくとも5つ発見して解析を進めている。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2020年04月 -2023年03月 
    代表者 : 冨田 淳
     
    1日あたりの睡眠量は、睡眠要求(恒常性)によって制御される。ショウジョウバエでは、睡眠剥奪(断眠)後の睡眠量の増加(リバウンド睡眠)を測定することで睡眠要求が評価されてきたが、生理的条件下では測定不能であること、定量性が乏しいこと、どの細胞のどのような分子実体を反映したものかが不明であることなどの課題がある。そこで本研究では、ショウジョウバエ脳のごく一部の神経細胞におけるNMDA型グルタミン酸受容体シグナルに注目し、自由行動下の個体から睡眠要求を定量的に測定することを目的とする。 我々はこれまでの研究で、NMDA受容体-カルシニューリンシグナルが睡眠を促進することを示してきた。ショウジョウバエの睡眠はその多くが夜間に出現する。明期から暗期に移行すると、睡眠が急速に誘導されることから、1日の中で夕方から夜の前半に睡眠要求が最も高くなっていると考えられる。これまでに、脳のある神経細胞群をラベルするGal4ドライバー系統を用いて、Mg2+ブロック変異NMDA受容体を発現させると、夜の前半の睡眠量が増加することを見出していたが、本年度に行った研究で、カルシニューリンの恒常活性化型を発現させても、同様に睡眠量の増加がみられた。以上の結果から、この神経細胞群におけるNMDA受容体-カルシニューリンシグナルと睡眠要求が相関する可能性が示された。 本研究では、ルシフェラーゼレポーターシステム(CaLexA-LUC)を用いて、自由行動下でこの神経細胞群におけるNMDA受容体を介した細胞内[Ca2+]の変化を測定することで睡眠要求の定量を試みる。本年度は、そのために必要な、標的神経細胞群の特異的なラベルを可能にするGal4ドライバー系統の探索も行い、複数の候補を見出した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2018年04月 -2021年03月 
    代表者 : 粂 和彦; 冨田 淳
     
    本研究では、ショウジョウバエを用いた睡眠研究を行い、その結果、睡眠覚醒を制御するT1ドーパミン神経が、脳の中の中心複合体の複数の部位を介して、睡眠中枢を制御する回路を完全に同定した。また、マウスで睡眠を制御するSIK3遺伝子が、ショウジョウバエでは概日周期を制御する時計神経で睡眠を制御することを発見した。この結果は、独立して制御されると考えられてきた概日周期と睡眠恒常性維持機構が、密接な相互関係をもつ可能性を示した。さらに、マウスでは睡眠要求性とリン酸化レベルが相関する遺伝子の一部が、ショウジョウバエでも睡眠制御に関与し、リン酸化レベルも変化することを発見し、種を超える共通点を見出した。
  • ショウジョウバエとマウスで共通するNMDA受容体による睡眠制御機構の解明
    日本学術振興会:科学研究費補助金 基盤研究(C)
    研究期間 : 2017年04月 -2020年03月 
    代表者 : 冨田 淳
  • 睡眠量の恒常性維持機構におけるカルシニューリンの機能解析
    日本学術振興会:科学研究費補助金 基盤研究(C)
    研究期間 : 2014年04月 -2017年03月 
    代表者 : 冨田 淳
  • カルシニューリンとドーパミンのクロストークによるショウジョウバエの睡眠制御の解析
    日本学術振興会:科学研究費補助金 若手研究(B)
    研究期間 : 2012年04月 -2014年03月 
    代表者 : 冨田 淳
  • 日本学術振興会:科学研究費補助金 若手研究(B)
    研究期間 : 2010年04月 -2012年03月 
    代表者 : 冨田 淳
     
    ショウジョウバエの睡眠が、Ca^<2+>-カルシニューリン(Ca^<2+>/カルモジュリン依存性のタンパク質脱リン酸化酵素)シグナル経路によって制御されることを明らかにした(Tomita et al., 2011)。さらに解析を進め、睡眠制御においてカルシニューリンが機能する脳の神経細胞群の同定に成功した。それらの細胞群で、ドーパミンD1受容体をノックダウンすることで睡眠量が増加することを発見し、カルシニューリンシグナルとドーパミンシグナルのクロストークによる新たな睡眠制御機構が示唆された。
  • 日本学術振興会:科学研究費補助金 特別研究員奨励費
    研究期間 : 2006年04月 -2009年03月 
    代表者 : 冨田 淳
     
    新規睡眠-覚醒関連遺伝子の探索 ショウジョウバエの睡眠-覚醒制御に関与する遺伝子の同定を目的とし,野生型と睡眠がほとんど認められなしfumin変異体(ドーパミントランスポーターの機能欠失)の明暗12時間-12時間条件下での頭部の遺伝子発現を,DNAマイクロアレイを用いて比較した。その結果,127個の遺伝子の発現レベルに有意差がみられた。それらの遺伝子のうち35個について,GAL4-UAS系により全神経でRNAiを誘導したハエの睡眠-覚醒行動を解析し,2つの遺伝子の発現抑制により活動量と睡眠量がコントロールに比べてそれぞれ3〜4倍上昇することを見いだした。これら2つの遺伝子はそれぞれ神経伝達物質の受容体と,その下流で働くシグナルトランスデューサーをコードしている。このシグナルトランスデューサーは,in situハイブリダイゼーション法により,ほぼ全ての脳神経細胞で発現していた。また,RNAi系統では睡眠量の増加に加えて,睡眠中に与えた機械的刺激に対する反応性が,コントロールに比べて低下していることを明らかにした。現在,GAL4-UAS系による中枢神経系における部位特異的な発現抑制や過剰発現によって,ハエの睡眠-覚醒制御における機能について解析を進めている。今回見いだした2つの遺伝子は,学習・記憶にも関与することが報告されており,睡眠と学習・記憶との関連の分子レベルでの解析に,ショウジョウバエを用いることができる可能性を示す。

委員歴

  • 2013年 - 現在   日本睡眠学会 冬の学校 世話人

その他のリンク

researchmap



Copyright © MEDIA FUSION Co.,Ltd. All rights reserved.