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山形 哲司 (ヤマガタ テツシ)

  • 医学研究科神経発達症遺伝学分野 特任助教
Last Updated :2024/06/11

研究者情報

学位

  • 理学博士(1998年03月 国立総合研究大学院大学)

ORCID ID

J-Global ID

研究分野

  • ライフサイエンス / 分子生物学

経歴

  • 2020年04月 - 現在  公立大学法人名古屋市立大学 大学院医学研究科脳神経科学研究所 神経発達症遺伝学分野特任助教
  • 2004年04月 - 2020年03月  理化学研究所脳神経科学研究センター神経遺伝研究チームチーム研究員
  • 2001年04月 - 2003年09月  東海大学医学部分子生命科学2特任助手
  • 1998年04月 - 2001年03月  東海大学医学部分子生命科学2奨励研究員

研究活動情報

論文

講演・口頭発表等

  • Detailed distribution analysis of epilepsy/neurodevelopmental disorder proteins Nav1.1 and Nav1.2  [通常講演]
    山形 哲司; 鈴木 俊光; 日比 悠里名; 荻原郁夫; 山川和弘
    日本人類遺伝学会第68回大会 2023年10月 口頭発表(一般)
  • ナトリウムチャネルNav1.1の大脳皮質5層錐体路投射細胞 における発現はドラべ症候群における突然死神経回路を明らかにする  [通常講演]
    山川 和弘; 鈴木 俊光; 山形 哲司
    第45回日本神経科学大会 (沖縄) 2022年07月 口頭発表(一般)
  • Nav1.1分布解析とNav1.1発現量増加によるドラべ症候群遺伝子治療の試み  [通常講演]
    山形 哲司; 山川 和弘
    第54回日本てんかん学会学術集会 2021年09月 口頭発表(一般)
  • 環状20番染色体症候群の遺伝子研究  [招待講演]
    山形 哲司
    第38回 日本てんかん学会学術集会 2004年09月 シンポジウム・ワークショップパネル(指名)

MISC

受賞

  • 2010年10月 日本てんかん学会 優秀ポスター賞
     X染色体には乳児重症ミオクロニーてんかんの遺伝的修飾因子が存在する 
    受賞者: 山形 哲司

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2010年 -2011年 
    代表者 : 山形 哲司
     
    乳児重症ミオクロニーてんかんのモデルマウスにおいて、異なる遺伝的背景を持つマウス系統では、突然死などの重篤度が変化したことから、修飾遺伝子の存在が予想されていた。本研究では、日本産野生マウスを起源とするMSM/Ms系統を用いて戻し交配を行い、各世代の生存率を指標として修飾遺伝子を探索した。得られた結果は、MSM系統の常染色体上には、突然死に対する抵抗性遺伝子が存在し、X染色体のセントロメア側50cMに高感受性遺伝子が存在することを示した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2008年 -2009年 
    代表者 : 山形 哲司
     
    難治性てんかんである「乳児重症ミオクロニーてんかん(SMEI)」の治療法として、Shiらの報告した抗体修飾リポソームによるモデル動物への欠損遺伝子の導入を検討した。リポソーム作製法について、最適化と改良をおこなったが、現時点でのリポソームによる遺伝子の導入効率は、不十分だったため、モデル動物の治療には至らなかった。しかし、本研究においてリポソームの改良の可能性が得られており、今後の伸展によりモデルマウスの治療に必要な遺伝子の発現量を得ることは可能と考える。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2006年 -2007年 
    代表者 : 山川 和弘; 山形 哲司
     
    重症乳児ミオクロニーてんかん(SMEI)は電位依存性ナトリウムチャネルαサブユニット1型遺伝子SCN1Aの変異により引き起こされる。先頃我々が報告したSCN1AノックアウトSMEIモデルマウス(Ogiwara et al., J Neurosci 22:5903-5914,2007)では、重篤なてんかん発作を示し、ホモ欠失マウスは約2週間で死亡する。このマウスでは分断された蛋白の発現は確認されず、このことから症状は分断された蛋白のdominant-negativeな(有害な)効果によるものではなく、haploinsufficiency、すなわち正常蛋白の量が半分になることが症状の発現に繋がっていることが示唆された。また、大脳皮質のスライス培養標本において抑制性介在ニューロンのナトリウム電流が大きく低下していること、電流低下は興奮性ニューロンでは見られないことなどを見いだしている。更には、Nav1.1がパルブアルブミン陽性抑制性神経細胞の軸索(起始部および遠位部)に多く発現し、興奮性細胞ではほとんど見られないことを明らかにした。このマウスではB6系統をバックグラウンドとするものと129をバックグラウンドとするものの間で症状の重篤度に差が見られ、症状を修飾する因子(遺伝子)の存在が示唆された。本課題において我々は、国立遺伝学研究所の城石俊彦教授より譲り受けたMSMマウスと、SMEIマウスモデルを掛け合わせ、F1へテロマウスの死亡率に顕著な差を見いだした(雄で死亡率が高い)。このことにより、X染色体上に修飾因子の存在が示唆された。更に世代を重ね、また並行して城石俊彦教授らにより開発されたコンソミックマウス(1種の染色体のみ別系統由来)を用いることにより、X染色体上修飾因子の存在領域の絞り込みに成功した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2002年 -2004年 
    代表者 : 猪子 英俊; 木村 穣; 安藤 麻子; 吉村 眞一; 山森 哲雄; 山形 哲司
     
    我々は、中枢神経系での主要組織適合抗原複合体(MHC)分子の生理的役割を解明することを目的に研究を進めてきた。最初に中枢神経系で発現しているMHC分子が主に非古典的MHCクラスI(クラスIb)分子であることを明らかにした。MHCクラスIb遺伝子にはH2-Q,T,Mの3つの遺伝子座があり、それぞれ複数の遺伝子が存在する。我々はマウスのドラフト配列を解析し、17個のクラスIb候補遺伝子を予測し、個々の遺伝子由来のmRNAを特異的に増幅可能なプライマー・セットの設計と発現解析を行った。17個の候補遺伝子のうち、中枢神経組織で発現しているクラスIb遺伝子はQ領域の4個、T領域8個、M領域に2個の計13種類であった。さらに、中枢神経組織の中で神経細胞特有に発現しているクラスIb分子の同定のため、ほぼ全ての細胞が神経細胞のみにより構成されるマウス胎仔脳組織および初代培養神経細胞における各クラスIb分子の発現解析を行った。その結果Q領域3個、T領域3個、M領域2個の合計8個のクラスIb分子の神経細胞に発現していることを証明した。これらの中でH2-M5分子は神経細胞以外で発現が認められず、特異的な役割を果たしている可能性が考えられた。現在In-situハイブリダイゼーション法によりH2-M5発現細胞の同定を行っている。 また、中枢神経系で発現が認められたH2-Qal分子について神経細胞での過剰発現、および正常では発現しないグリア細胞で発現させるように遺伝子を改変したトランスジェニックマウスの作成を行なった。作成されたマウスの中には明らかに四肢の行動異常を示す固体が含まれており、現在より詳細に解析中である。また、同時に神経細胞に特異的に発現していることが証明されたH2-M5遺伝子ノックアウトマウスを作成中である。

その他のリンク

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