Acceptance and commitment training for reducing burnout in medical students during a clinical clerkship in psychiatry and palliative care: A pilot study
臨床実習を経験した医学生284名を対象に横断研究を実施し、自閉症様特性、アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)の中心要素である心理的柔軟性、燃え尽き、抑うつの関連について2023年4月に英文誌に報告した (Watanabe T and Akechi T. BMC Psychiatry. 2023)。2022年4月より、精神科へローテーションする初期研修医に対しても同様な傾向がみられるか横断調査を開始している。
また医学部における臨床実習中のバーンアウトを軽減のための短期ACTの実施可能性と有効性の検討を目的としたパイロット研究を実施した。参加者全員(n=56)がトレーニングを完了、実現可能で潜在的に有効であり、成果を英文雑誌に報告した (Watanabe T et al., J Context Behav Sci . 2023)。現在、多施設無作為化比較試験を計画中である。
バーンアウトの測定法に関して、米国の医学部のバーンアウトの調査にも使用されているOldenburg Burnout Inventory for medical students(OLBI-MS)の日本語版の信頼性と妥当性を調査するため、横断研究デザインにより、2022年12月より2023年12月にかけて、名古屋市立大学 (n=87) および福井大学医学部 (n=119) にて臨床実習中の医学部生から横断調査を実施した。既にデータ収集は終了し、データ解析中である。
さらに2023年12月より、臨床実習中の医学生のバーンアウトがどのように変動するか心理的柔軟性とどのように関連しているのかをOLBI-MSとMBIを用いてコホート研究デザインにて調査している。OLBI-MSの信頼性と妥当性が示されれば、ACTプログラム介入無作為化比較試験においても、この尺度を用いることも検討している。