研究者データベース

松丸 亜紀 (マツマル アキ)

  • 医学研究科統合解剖学分野 講師
Last Updated :2025/04/29

研究者情報

学位

  • 博士(薬学)(熊本大学大学院)

J-Global ID

研究キーワード

  • 血管発生   形態形成   中腎   性分化   遺伝子改変マウス   生殖器   アンドロゲン   

研究分野

  • ライフサイエンス / 分子生物学
  • ライフサイエンス / 形態、構造
  • ライフサイエンス / 発生生物学

経歴

  • 2024年05月 - 現在  名古屋市立大学大学院医学研究科 統合解剖学分野講師
  • 2023年04月 - 2024年04月  岐阜薬科大学薬理学研究室講師
  • 2022年04月 - 2023年03月  岩手医科大学医学部講師
  • 2016年06月 - 2022年03月  岩手医科大学医学部助教
  • 2014年10月 - 2016年05月  和歌山県立医科大学医学部特別研究員
  • 2012年04月 - 2014年09月  和歌山県立医科大学医学部学内助教

学歴

  • 2008年04月 - 2011年03月   熊本大学大学院   薬学教育部   分子機能薬学専攻

所属学協会

  • 日本解剖学会   日本分子生物学会   日本発生生物学会   日本アンドロロジー学会   

研究活動情報

論文

MISC

受賞

  • 2022年06月 岩手医科大学圭陵会学術振興会 個人研究助成
  • 2021年09月 日本解剖学会東北・北海道連合支部 日本解剖学会第67回東北・北海道連合支部学術集会 学会賞
  • 2016年03月 和歌山県立医科大学 若手研究奨励賞受賞
  • 2012年03月 日本アンドロロジー学会 第31回 日本アンドロロジー学会 学術奨励賞
  • 2008年07月 日本アンドロロジー学会 第27回 日本アンドロロジー学会 学会長賞受賞

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2020年04月 -2023年03月 
    代表者 : 村嶋 亜紀
     
    動脈系血管形成に比較して、静脈系血管形成の解析報告は極端に少ない。これは静脈系が血液の還流路として様々な臓器の発生段階に応じて流動的にかつダイナミックに変遷することに起因する。下大静脈の形成は、原始静脈系の吻合・偏位・消退によって構成されることが広く知られているが、これは組織学的解析からの推察を基にしており、周辺組織の発生を加味した3次元イメージング解析は現在まで行われていない。本研究は、最新のイメージング技術、遺伝子改変マウスを駆使して、静脈形成を時空間的に捉え、さらに従属する器官の発達・退縮と連関して解析する。特に、左右還流路の正中吻合部位を再検討するとともに、その起源となる血管叢の従属器官を明らかにし、解剖学的に定説と考えられていた下大静脈の起源を改めて問う。 2020年度はマウス胚を用い、中腎領域のホールマウント免疫蛍光染色や組織切片からの3次元構築によって静脈形成と周辺の器官形成について3次元的な解析を行った。さらにジフテリアトキシン遺伝子を利用して細胞死を誘導する中腎上皮特異的細胞除去マウス(Hoxb7Cre;ROSA-DTA)を作成し、正中吻合における中腎の必要性を検証した。これらの解析から、中腎は原始静脈の正中吻合や下大静脈の形成に寄与していないことが明らかとなった。マウスはヒトに比べ胎生期の中腎発達が乏しいため、トウホクサンショウウオを用いて体壁還流路の発生を解析した。その結果、両側性の原始血管が正中で吻合するためには中腎の発達が必要であり、下大静脈腎部を形成する原始静脈は主下静脈であることが確認された。これらの結果から、下大静脈腎部を形成する原始静脈は、胎生期における中腎の発達度合いにより種間で異なる可能性が示唆されつつある。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2017年04月 -2021年03月 
    代表者 : 村嶋 亜紀
     
    本研究ではホルモン依存的性分化過程における血管形成の性差獲得プロセスの解剖学的基盤を明らかにし、さらにその意義の解明を目指した。マウス胚を用いて、アンドロゲン依存的雄性化を示す中腎領域における血管形成を3次元的かつ継時的解析にした結果、E12.5の中腎領域の血管形成に性的二型を認めた。薬剤誘導型血管内皮細胞特異的遺伝子組換えマウスを用いた細胞系譜解析の結果、形態の性差を構築する血管形成に部位特異的な傾向があり、これらの血管において血管内皮細胞が異なるアンドロゲン応答性を示す可能性が示唆された。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(B)
    研究期間 : 2017年04月 -2020年03月 
    代表者 : 人見 次郎; 三上 貴浩; 村嶋 亜紀; 丹野 高三; 寺山 靖夫
     
    「東北メディカル・メガバンク計画」登録者の中の196名の末梢血単核球について、DNAメチル化状態の個人間バリエーションの高いCpG領域の中から、20%以上の個人間バリエーションを示す2MCpG領域についてキャプチャシークエンス法によりDNAメチル化解析を行ない、145名の末梢血単核球のDNAメチローム情報を取得した。既に取得済の384名(男性113名)の末梢血単核球のDNAメチローム情報を探索群、145名(男性75名)を検証群として、細胞年齢のDNAメチル化マーカーを探索した。個人間のバリエーションはおよそ20%の範囲にあると見積もられ、このバラツキは老年層では拡大する傾向を示した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 若手研究(B)
    研究期間 : 2015年04月 -2018年03月 
    代表者 : 村嶋 亜紀
     
    中腎上皮特異的beta-catenin ノックアウト(cb-cat KO)マウス胚は異所性尿管芽を呈し、GDNF/Retの発現低下とc-Junの活性化を示した。cb-cat KOマウスのバックグラウンドに、Fgfr2遺伝子欠損を加えた中腎上皮特異的複合遺伝子KOマウスを作製し解析した結果、cb-cat KOマウスと同様の異所性尿管芽誘導が観察された。他の尿管芽誘導シグナルであるBMPシグナル関連因子の異所性尿管芽における発現変化は見られなかった。尿管芽におけるGDNF/Ret非依存的MAPKシグナル活性化経路として、FGF、BMPシグナルとは異なる新規経路の関与が示唆された。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 若手研究(B)
    研究期間 : 2013年04月 -2016年03月 
    代表者 : 村嶋 亜紀
     
    ウォルフ管発生は最も顕著な雄型形態形成を示す器官発生の一つであり、雄性形質誘導機構を解析するための良いモデルとなる。本研究は、雄性形質誘導の分子機構を解析するために、ウォルフ管発生に着目して細胞増殖因子の機能とアンドロゲンによる制御機構を解析した。遺伝子改変マウスを用いた解析の結果、Shh、Fgf、Wntシグナルがウォルフ管形態形成に必須の機能を担っていることが明らかとなった。特にWntシグナルは、アンドロゲンによるWntアンタゴニストの発現制御を介してウォルフ管の雄性化に寄与している可能性が示唆された。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 特別研究員奨励費
    研究期間 : 2010年 -2011年 
    代表者 : 村嶋 亜紀
     
    胎児期に形成されるウォルフ管はアンドロゲンの作用を受けてその雄性化が誘導され、精巣上体などの雄性生殖管へと分化する。しかし、このときの分子機構についてはほとんど分かっていない。当該年度は、前年度に引続き、ウォルフ管雄性化誘導におけるアンドロゲンの作用機構を分子レベルで解明することを目的とし、以下の解析を行った。 まず、アンドロゲン受容体遺伝子ノックアウト(ARKO)マウスと野生型マウスの性分化開始直後のウォルフ管を用いて、遺伝子発現の違いをDNAマイクロアレイにより網羅的に解析した。その結果、分泌機能、脂質代謝系、解糖系関連遺伝子のほか、EFG(上皮成長因子)やFGF(線維芽細胞増殖因子)シグナル制御因子がアンドロゲンシグナル標的候補遺伝子として抽出きれた。これらの成果は、遺伝子改変マウスを用いて、性分化過程におけるアンドロゲン依存的分子シグナル経路を個体レベルで網羅的かつ体系的に解析した初めての報告であり、今後の性分化研究に重要な知見を与えると思われる。 EGFは間葉上皮相互作用を介して雄性化への関与が示唆されている細胞増殖因子であるが、アンドロゲンとの相互作用機構については不明な点が多い。上記マイクロアレイ解析によって抽出された標的遺伝子のなかから、EGF/FGFシグナルに関連するものの発現局在をin situ hybridization法にて解析したところ、ウォルフ管間葉に局在していた。また、EGFやFGFシグナルに共通のシグナル調節キナーゼ(ERK)の活性化を組織免疫染色法にて解析したところ、ウォルフ管上皮に局在していた。これらの結果は、当該遺伝子が長年不明であったアンドロゲンによる間葉-上皮間相互作用を担う間葉由来性因子特定に新規の知見を与えうるものである。今後の更なる解析と合わせ、未解明であった間葉-上皮相互作用におけるアンドロゲンシグナルの下流分子機構解明につながると考えられる。

担当経験のある科目

  • 薬理学岐阜薬科大学
  • 解剖生理学岩手女子高等学校
  • 臨床解剖学岩手医科大学
  • 人体発生学岩手医科大学
  • 解剖学岩手県消防学校
  • 解剖学八戸保健医療専門学校

その他のリンク

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