Development on new evaluation and therapy for vestibular rehabilitation of chronic dizziness.
Japan Society for the Promotion of Science:Grants-in-Aid for Scientific Research Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
Date (from‐to) : 2017/04 -2020/03
Author : 中山 明峰; 坂本 なほ子; 近藤 真前; 佐藤 慎太郎; 蒲谷 嘉代子; 浅井 友詞
増加する慢性めまいに対し前庭リハビリ治療の必要性はあるものの、エビデンスに基づく効果判定法がないことが問題視されている。申請者らはこれまでi)世界で初めてめまいと睡眠の関連性を解明、ii)前庭リハビリ教科書の作成による教育活動、iii)多角的観点を持ったチームによる先端的研究を実行、した。これらの過程で、前庭リハビリに対し確立した客観的評価法がない問題は、睡眠医療の導入により解決できると考えた。本研究では、I)睡眠医療を導入した新たなる前庭リハビリ評価法の開発、II)客観的重症度評価法から前庭リハビリ治療法の開発、III)前庭リハビリマニュアル作成と標準化、について段階的に研究をしている。
これまで、アンケート調査、平衡機能検査として重心動揺検査、電気眼振図を用いた前庭眼反射、指標追跡検査、Optokinetic nystagmus、Optokinetic patternなどを行い、これら既存の評価に加え、睡眠医療チームが日常生活の「動と静」を検査するため、アクチメーター、睡眠日誌を用いた調査を行った。これにより、これまで報告例がない患者帰宅後の活動性を客観的に評価することができ、この評価が治療効果とどのように相関するかを追跡している。非治療群と治療群を比較すれば、エビデンスベースによる新たなる前庭リハビリ評価法の開発は完成となるが、現在進行中である。
同時に 現状のリハビリ治療は、医療施設内での主観的な効果判定を行っている。申請者らが開発した評価法により、患者の日常生活における「動と静」を可視化し、慢性めまいの重症度を解明し、根拠ある前庭リハビリ治療効果を判定している。
残った研究期間中にこれらのデータを統合し、目的目標に到達する予定である。