日本学術振興会:科学研究費助成事業
Date (from‐to) : 2023/03 -2025/03
Author : 富田 晟太
本研究では、糖転移酵素FUT8の機能制御メカニズムの解明を目的とし、特にオリゴ糖転移酵素(Oligosaccharyltransferase: OST)サブユニットによりFUT8の機能が制御される分子メカニズムに着目している。令和4年度で、OSTの12種類あるサブユニットのうちSTT3A、STT3B、KCP2、RPN1、OST48がFUT8と結合することが明らかになり、RPN1とRPN2がFUT8の酵素活性を正に制御することが明らかになったことを踏まえて、令和5年度ではNative-PAGEによってそれらサブユニットとFUT8との複合体形成を調べた。その結果、FUT8の複合体がOSTの複合体とほぼ同じ分子量に確認され、STT3AのノックアウトによってFUT8の複合体が減少することが分かった。また、STT3AとSTT3BのノックアウトによってRPN1は低分子量の分子種が確認され、この分子種がFUT8のノックアウトでも検出された。この結果から、現在FUT8がOSTの複合体形成や活性に与える影響を検討している。さらに、それぞれのOSTサブユニットの局在を免疫染色によって調べたところ、OST48やTMEM258などの一部のサブユニットがER以外の局在を示すことが分かった。また、これに派生する研究として、FUT8の切断、分泌について解析を行なっており、FUT8の分泌にはSPP、SPPL3が重要であることを明らかにした。