研究者データベース

稲熊 真悟 (イナグマ シンゴ)

  • 医学研究科病理部 教授(診療担当)
Last Updated :2025/04/25

研究者情報

学位

  • 博士(医学)(名古屋市立大学)

科研費研究者番号

  • 80410786

J-Global ID

研究キーワード

  • 消化器病理   腫瘍免疫   分子腫瘍学   病理学   

研究分野

  • ライフサイエンス / 人体病理学
  • ライフサイエンス / 実験病理学

経歴

  • 2021年04月 - 現在  名古屋市立大学東部医療センター病理診断科教授
  • 2019年10月 - 2021年03月  名古屋市立東部医療センター病理診断科部長
  • 2019年10月 - 2021年03月  名古屋市立大学高度医療教育研究センター教授
  • 2011年02月 - 2019年09月  愛知医科大学病理学講座講師
  • 2015年07月 - 2016年09月  National Cancer Institute/NIHLaboratory of PathologyGuest Researcher
  • 2005年04月 - 2011年01月  愛知医科大学病理学講座助教

研究活動情報

論文

MISC

受賞

  • 2016年05月 日本病理学会 学術奨励賞
     
    受賞者: 稲熊 真悟
  • 2014年08月 瑞友会(名古屋市立大学医学部同窓会) 第8回 瑞友会賞
     
    受賞者: 稲熊 真悟
  • 2013年12月 公益財団法人 日本膵臓病研究財団 第21回 膵臓病研究奨励賞
     
    受賞者: 稲熊 真悟
  • 2011年12月 財団法人 膵臓病研究財団 第19回 膵臓病研究奨励賞
     
    受賞者: 稲熊 真悟

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2023年04月 -2026年03月 
    代表者 : 小村 理行; 高橋 智; 稲熊 真悟; 内木 綾; 加藤 寛之
     
    CD81とともに、CD81が属するテトラスパニンファミリーのうちCD9、CD63、CD82、CD151、Tspan8の5種類を含む計6種類のテトラスパニンについて検討した。547症例のヒト乳癌組織アレイの免疫組織染色を行い、腫瘍細胞および間質組織における各テトラスパニンの発現量をそれぞれ定量した。腫瘍細胞における発現に関し、CD63およびTspan8の高発現群は有意に予後良好、CD82の高発現群は有意に予後不良を示した。間質組織における発現をみると、CD81の高発現を示した群は有意に予後良好を示した。多変量解析を行ったところ、腫瘍細胞におけるCD63の高発現、間質組織におけるCD81の高発現がそれぞれ独立した予後良好因子であることが示された。 腫瘍細胞に発現する6種のテトラスパニンの発現パターンに基づく階層的クラスタリングを行ったところ、CD63の低発現およびCD82の高発現を示す群は有意に予後不良で、同群は非ルミナールサブタイプ症例を多く含むことが示された。 間質組織に発現するCD81の細胞同定および機能解明を行うため、腫瘍微小環境の詳細な性状解析を行った。腫瘍関連線維芽細胞のマーカーであるポドプラニン、デコリン、αSMA等の発現パターン解析、免疫細胞の種類および浸潤密度の解析等を行った。ポドプラニンを高発現する群にCD81の発現量増加がみられた。また高ポドプラニン群ではT細胞の浸潤数が優位に増加した。さらに、高ポドプラニン群では、高CD81亜群が低CD81亜群に比べて有意にT細胞の浸潤を増強した。蛍光2重免疫染色法による解析で、CD81はポドプラニン、デコリン、SMA陽性の腫瘍関連線維芽細胞のいずれにもほとんど発現しないことが示された。これらの結果から、CD81はT細胞を腫瘍微小環境に誘引し、主要なCAF以外の線維芽細胞に発現している可能性が示された。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2023年04月 -2026年03月 
    代表者 : 稲熊 真悟; 太田 明伸; 兵頭 寿典
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
    研究期間 : 2020年04月 -2023年03月 
    代表者 : 稲熊 真悟
     
    大腸癌手術症270例より作成した腫瘍組織アレイを用いて、collagen、間質におけるaSMA, podoplanin, FAP, desmin, decorinの免疫染色を行った。これらの組織標本をスライドスキャナにて画像化し、ImageJにて、陽性領域を計測した。各染色性と、患者予後との関連を統計学的に解析したが、予後予測モデルを確立することは困難であると考えられた。 一方で、ミトコンドリアのquality controlを行うといわれているSPATA18発現、およびp53発現を免疫組織学的に解析したところ、SPATA18の発現低下を示す大腸癌は、その発現を保持している腫瘍に比して腫瘍径が有意に大きく、予後が悪いことを明らかにした(Int J Mol Sci. 2022, 23:2753.)。また、p53発現を完全に欠失する大腸癌症例は、有意に予後が悪く、wild-typeパターンでp53発現を示す症例は有意にCDX2発現低下を示し、化学療法に対する反応性が良い可能性が示唆された(Int J Mol Sci. 2022, 23:3252.)。 前年度に大腸がん予後良好因子として同定したPBKは、ヒストンH3をリン酸化し、細胞増殖を促進させる一方で、E-cadherinを安定化させ、大腸癌細胞の浸潤、遊走を抑制することで、良好な予後を規定している可能性を明らかにした(Frontiers in Pharmacology, 2022, 18;12:772926.)。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2016年04月 -2019年03月 
    代表者 : 中尾 春壽; 太田 明伸; 稲熊 真悟
     
    CRSPR/CAS9システで△40p53および△133p53の内在性遺伝子改変細胞株を樹立し△40p53は肝細胞において細胞増殖を抑制し細胞老化の誘導することを証明した(J cell Sci 2017)。C末の構造が異なる△133p53αと△133p53βも細胞増殖を抑制し細胞老化を誘導した。p53α同士は結合するがp53αとp53βは結合しなかった。cDNAマイクロアレイ法で遺伝子発現様式を検討しp53の標的遺伝子はアイソフォーム間で異なる可能性が示唆された。ラットを用いてinvivoでのアイソフォームを解析したが加齢と共に増加するFL-p53は糖尿病ラットでは変化を認めなかった。
  • 膵癌細胞におけるPD-L1発現と腫瘍幹細胞性・上皮間葉転換による悪性形質の解析
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2017年04月 -2019年03月 
    代表者 : 稲熊 真悟
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2015年04月 -2018年03月 
    代表者 : 笠井 謙次; 池田 洋; 稲熊 真悟; 伊藤 秀明
     
    乳癌の進展過程で発現低下する遺伝子TSHZ2を同定した。TSHZ2はHedgehogシグナル伝達に関与する転写活性化因子GLI1及び転写抑制共役因子CtBP2と核内複合体を形成し、正常乳管上皮細胞でGLI1による標的遺伝子転写活性化を抑制していることを見出した。さらにGLI1標的遺伝子以外でTSHZ2により制御される遺伝子群を見出すため、網羅的発現遺伝子解析とNCBIデータベース検索を行った結果、FAM64A、FAM83D、DLGAP5、FOXM1、DONSONを見出した。特にFAM64Aは、トリプルネガティブ乳癌においてクロマチン制御因子を介して細胞生存に関わる可能性を見出した。
  • 新規シグナル経路GLI1-CXCR4による肉腫悪性形質制御メカニズムの解析
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2014年04月 -2017年03月 
    代表者 : 稲熊 真悟
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2012年04月 -2015年03月 
    代表者 : 笠井 謙次; 稲熊 真悟; 池田 洋; 伊藤 秀明
     
    細胞運動は一般にsmall GTPase Rac1の活性化とArhGEF7・p21-activated kinase (Pak)複合体の先進部への集積及びその後の細胞骨格系の変化により起こると考えられているが、もとよりArhGEF7-Pak複合体の細胞先進部への集積を規定する分子基盤は十分明らかではない。本研究により我々が以前Hedgehogシグナル伝達因子として報告したSILがArhGEF7-Pakと結合し、これら複合体の膵臓癌細胞先進部への集積と細胞運動性亢進、細胞骨格の変化に関与することを見出した。
  • 新規膵癌関連遺伝子ZIC2による細胞増殖メカニズムの解析
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2011年04月 -2013年03月 
    代表者 : 稲熊 真悟
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2009年 -2011年 
    代表者 : 笠井 謙次; 池田 洋; 稲熊 真悟
     
    Sonic hedgehog(Shh)遺伝子制御因子SIX3は正常膵管上皮に発現しているが、PanIN・癌には発現していないこと、SIX3非発現膵臓癌細胞株ではSIX3遺伝子プロモーターのCpG Islandがメチル化されていること、SIX3はShh遺伝子転写開始点より約300kb上流にあるエンハンサー領域を介してTLE1・HDAC1依存性抑制に関わっていることを見出した。またHhシグナル伝達に必須な細胞内蛋白SILはlow-grade PanINから発現が増加し、癌では強発現していること、正常膵管上皮で僅かに観察される蛋白集積部位は概ね基底膜に沿った細胞底面であることを見出した。
  • GLI1新規標的遺伝子HES1,DEC2による膵癌悪性形質発現メカニズムの解析
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2009年04月 -2010年03月 
    代表者 : 稲熊 真悟
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2007年 -2008年 
    代表者 : 笠井 謙次; 池田 洋; 稲熊 真悟; 池田 洋; 稲熊 真悟
     
    ヘッジホッグシグナル系転写因子GLI1は、新たにGLI1標的遺伝子として同定した粘液基質MUC5ACを介して膵臓癌細胞の浸潤・運動能を亢進させることを明らかにした。また癌細胞でのGLI1機能活性化には、細胞質蛋白SCL/TAL1 Interrupting Locus(SIL)がGLI1制御因子Suppressor-of-Fused(SUFU)と結合しその機能を阻害することが必要であることも解明した。
  • 膵癌における分子標的治療を目指した神経分化成長因子Shh発現機構の解明
    日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2006年04月 -2007年03月 
    代表者 : 稲熊 真悟

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