研究者データベース

杉山 大介 (スギヤマ ダイスケ)

  • 医学研究科免疫学分野 講師
Last Updated :2024/06/11

研究者情報

科研費研究者番号

  • 90759375

J-Global ID

研究分野

  • ライフサイエンス / 免疫学

研究活動情報

論文

MISC

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2022年04月 -2025年03月 
    代表者 : 杉山 大介
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 若手研究
    研究期間 : 2019年04月 -2022年03月 
    代表者 : 杉山 大介
     
    本研究では、温度センサーの一種であるTRPV1受容体の作用に着目し、TRPV1シグナルによる炎症誘導ががん免疫応答を向上させるメカニズムを解明し、免疫チェックポイント阻害剤の治療効果を増強できる因子を見出すことを目的とする。本年度は主にマウス大腸癌細胞株MC38と肺癌細胞株LLCの2種類のがん細胞株を用いた検討をおこなった。初めに、TRPV1シグナル伝達による直接的な癌細胞殺傷効果を検討するため、細胞株にTRPV1のアゴニストであるカプサイシンを作用させたところ、一定の細胞殺傷効果を示すことが分かった。さらに、抗PD-1抗体治療効果が見られない投与タイミングにてTRPV1のアゴニストであるカプサイシンを使用することで抗PD-1抗体治療による腫瘍退縮効果を発揮できることを示した。また、がん細胞株を生着させたマウスにカプサイシンを作用させ、脾臓・リンパ節・腫瘍組織から免疫細胞を回収し、TRPV1シグナル伝達による各種免疫細胞動態変化をフローサイトメトリー法により解析した。その結果、リンパ節および腫瘍組織に浸潤する樹状細胞が活性化していることが分かった。TRPV1シグナル伝達の作用がヒト免疫系における影響を検討するため、健康人末梢血単核球から樹状細胞を誘導し、カプサイシンを作用させたところ、活性化分子発現の増強が確認できた。これらの研究成果から、TRPV1シグナル伝達による免疫系の向上効果はヒトおよびマウスの両方においても確認できたため、マウスモデルにおいてがん免疫応答におけるTRPV1シグナルの作用メカニズムを解明することで、ヒトに応用できる可能性が強く示唆された。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業 研究活動スタート支援
    研究期間 : 2015年08月 -2017年03月 
    代表者 : 杉山 大介; 西川 博嘉; 土井 俊彦
     
    がんに対する治療方法として、体内に備わっている免疫機能を利用したがん免疫療法が注目されている。本研究では、胃がん患者体内の免疫応答を解析し、新規がん免疫療法の開発につながる知見を得ることを目的とした。 胃がん患者の血液あるいは腫瘍組織中の免疫細胞を解析したところ、血液に比べ腫瘍組織中では免疫応答を抑制する制御性T細胞の割合が多く、それらがICOSまたはCTLA-4といった細胞表面分子を強く発現していた。これらの結果から、ICOSやCTLA-4を標的とした制御性T細胞の除去によるがん免疫応答の向上効果が期待できる可能性が示唆された。

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