山田 茂樹 (ヤマダ シゲキ)
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ヒトゲノムの概要配列がNature誌とScience誌に発表された2001年に京都大学大学院博士課程に進学しました。大学院では、家族性脳動脈瘤の遺伝子探索を研究テーマとして、京都大学大学院社会健康医学系 環境衛生学講座 小泉昭夫教授のもとでゲノム疫学を学び、在学中に共同研究を目的としてフランス国立ゲノムセンターに留学させて頂きました。また、文部科学省科学研究費がん特定領域大規模コホート研究(JACC Study)に参加する機会を頂き、医療統計学を学び、東京大学生産技術研究所 数値流体力学 大島まり教授との共同研究で脳血流のComputational Fluid Dynamics (CFD)を学びました。
大学院修了後は、一脳神経外科医として脳血管障害や脳腫瘍の顕微鏡手術に研鑽を積みつつ、臨床で疑問に感じた事を研究テーマとして、主にCTやMRIの医用画像を用いた臨床研究を続けておりましたが、2013年から2019年に勤務した洛和会音羽病院で石川正恒先生から特発性正常圧水頭症(iNPH, Hakim病)について深く学び、2017年から富士フィルム株式会社と3次元・4次元の画像解析の共同研究、株式会社デジタル・スタンダードと3次元歩行解析の共同研究を継続しています。
2019年10月から2022年9月まで滋賀医科大学で、2022年10月からは名古屋市立大学で臨床・研究・教育に従事しています。
2026年3月20~22日の3日間、東京大学・山上会館にて2026 Tokyo HAKIM Meetingを主催しました。アメリカ、カナダ、イギリス、イタリア、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、ブラジル、シンガポール、韓国、台湾の11カ国の24研究施設から45名、日本国内からは12研究施設から30名の成人水頭症iNPH(Hakim病)の専門家が集結しました。
本研究会は、我々が開発したAIやスマートフォンアプリを用いた歩行評価、認知機能評価、画像解析を全世界で使用し、新たな国際標準尺度を確立することを目的に国際共同研究 HAKIM (Human Analysis of Kinetics and Imaging Markers) Study を立ち上げました。1日目は、20年ぶりの改定予定である国際iNPH診療ガイドラインについて、コアメンバー全員が集結し、広くiNPHの専門家に初めて公開しました。2日目は、この国際ガイドラインの改定作業の中で「国際標準尺度の確立」が必要であることを明確にし、国際共同研究The HAKIM Studyの必要性を共有して、研究計画の全貌を公開しました。さらに、アメリカ、カナダ、スウェーデンの3国で行われた国際共同研究PENS Trialの次に行われるINPHINITE Studyの中で、HAKIM Studyで用いる歩行評価、認知機能評価、画像解析を使用する計画について協議しました。3日目(最終日)は、これらの総まとめと今後の課題について議論を交わして終了しました。