日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
研究期間 : 2017年04月 -2021年03月
代表者 : 石原 逸子; 福重 春菜; 大澤 歩; 稲垣 聡; 吉川 あゆみ
本研究は、急性期病院看護師の「倫理的効力感」を高めると思われる倫理研修をアクションリサーチの手法により実施し、その結果を評価し、その評価に基づき急性期病院看護師の効果的な倫理研修プログラムを開発することを目指している。
2018年度は、2017年度に予定していた倫理研修Ⅲ(研究参加者が倫理的懸念を抱いた事例の課題解決に所属部署で取り組む倫理研修Ⅱについて、その結果を発表し、実践した内容について同僚や上司からの評価を得る)を2018年6月に実施した。以降、研究参加者の募集を行い。2018年度の計画を研究計画に基づき実施し、2018年度3月末倫理研修Ⅱを終了した。具体的には、研究参加者の公募の結果、5名の参加者が得られ、倫理研修Ⅰは2回(2017年12月)、倫理研修Ⅱは、2019年1月~3月末まで実施した。この間、研究参加者は、所属部署での倫理的懸念を感じる事例に対し看護の実践に取り組み、一方、研究参加者1名につき3回の倫理コンサルテーションの機会を設け合計9回開催した。2018年度の倫理研修Ⅲについては、2019年6月末に実施予定である。
2017年度に産出されたデータは、質的記述的に分析し、倫理的効力感と看護実践力の向上との関連性について概念化を図っている。現在、専門看護師3名による研究参加者への支援内容について逐語録をコーディングし、分析を行っている。