研究者データベース

吉田 道弘 (ヨシダ ミチヒロ)

  • 医学研究科共同研究教育センター 講師
Last Updated :2024/05/04

研究者情報

科研費研究者番号

  • 20636328

J-Global ID

研究キーワード

  • バイオマーカー研究   消化器癌診断と治療   胆膵内視鏡診断と治療   

経歴

  • 2020年04月 - 現在  名古屋市立大学大学院医学研究科大学院医学研究科 消化器・代謝内科学分野講師
  • 2016年07月 - 2020年03月  名古屋市立大学大学院医学研究科消化器代謝内科学助教
  • 2016年04月 - 2016年06月  名古屋市立大学大学院医学研究科消化器代謝内科学臨床研究医
  • 2013年08月 - 2016年03月  米国エモリー大学消化器内科博士研究員

研究活動情報

論文

MISC

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2022年04月 -2025年03月 
    代表者 : 宮部 勝之; 赤津 裕康; 吉田 道弘; 井之上 浩一
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2020年04月 -2023年03月 
    代表者 : 吉田 道弘; 志村 貴也
     
    miRNAと糖鎖に注目した発現解析で、まずmiRNAを優先して解析する。 日常臨床では、臨床検体として同意の得られた患者から胆汁および血清を採取する。 胆汁中miRNA解析ではERCP施行時、カテーテルを用いて胆管から直接胆汁を吸引採取する。採取後速やかに遠心分離して上清を回収し、ガラスフィルター法を用いエクソソームを単離捕捉する。エクソソームからRNA抽出し、DNAマイクロアレイを用い網羅的比較解析を行う。同時に取得した血液サンプルも同様の工程を経てRNAを抽出し、併せて比較解析する。 まず臨床情報を確認し、年齢・性別がマッチした10例の胆道癌症例と10例の総胆管結石症例の胆汁・血液サンプルの抽出に成功したため、解析を開始した。総胆管結石症例と比較し、癌症例において統計学的に有意に高い・低い発現を示すmiRNA群の同定に成功した。興味深いことに、その候補miRNAは血清サンプルを用いた比較解析では有意な群として抽出されず、胆汁に特異的なマーカーの可能性が示唆された。 今年度の問題点として、新型コロナ感染症のため解析工程上の試薬の購入やサンプル移送、度重なる緊急事態宣言発令による技術協力者の移動の制限を余儀なくされ、当初予定していたスケジュールから大幅に遅れている。さらに、病院でのコロナ診療を優先する方針のため胆道疾患患者の入院受入数の制限もみられ、予定していた胆汁および血清採取のペースに至っていない。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2019年04月 -2023年03月 
    代表者 : 宮部 勝之; 吉田 道弘
     
    Silmitasertibはセリン・スレオニンキナーゼの一種であるCK2の阻害薬であり、経口摂取可能な上、CK2 subunitのATP結合部位に競合的に作用することで、主にPIK3/Akt pathwayのリン酸化を阻害し腫瘍増殖を抑えるとともに、GEMやCDDPの抵抗性を司るDNA修復酵素MDC1およびXRCC1のリン酸化をも阻害し、抗がん剤感受性を増強させる効果も併せ持つ。申請者らが施行した胆管癌xenograftを使用した前臨床試験にて、SilmitasertibがGEM+CDDPへの上乗せ効果を認めた一方で、投薬経過中に薬剤抵抗性の獲得が観察された。また、2021年度にはSilmitasertibの胆管癌に対するPhase Ib/II臨床治験の結果が報告され、有望な結果であった。 すでにSilmitasertibおよびGEM+CDDPを投与されたマウス、GEM+CDDPを投与されたマウス、コントロールのマウスより得られたxenograftからそれぞれ3例ずつDNAを抽出しExome sequenceを行い、遺伝子変異などの違いを調べたところ、GEM+CDDPとGEM+CDDP+Silmitasertibの比較においてPGLYRP2、PCDH86などの遺伝子増幅も明らかにされた。 現在、胆管細胞株HUCCT1にSilmitasertibを低濃度から投与後、繰り返しSilmitasertibの濃度を倍増させて細胞継代し、抵抗性株を作成しながら、Exome sequenceにて明らかになった遺伝子を通常の胆管癌細胞株および薬剤耐性獲得胆管癌細胞株に遺伝子導入する、in vitroの実験を行っている。transfectionやRNA干渉を駆使しながら遺伝子導入した細胞株の機能解析を行い、薬剤耐性への関与が明らかになった時点でin vivo実験を予定していく。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2017年04月 -2023年03月 
    代表者 : 内藤 格; 吉田 道弘; 加藤 晃久
     
    GnP療法が施行された膵癌75例の超音波内視鏡下生検(EUS-FNA)病理組織検体を用いてclassⅢβ-tubulin(TUBB3)染色を施行し、TUBB3の発現とGnP療法の治療効果や無増悪生存期間(PFS)との関連性につき検討を行った。病勢制御率(DCR)は、TUBB3陰性群において有意に高値であり、無増悪生存期間(PFS)もTUBB3陰性群において有意に延長し、PFSにおける多変量解析においても、TUBB3発現(hazard ratio, 2.41; p=0.026)が独立した関連因子であることを明らかにした。この結果により、TUBB3発現がGnP療法の効果予測因子になり得る可能性が示唆されたが、TUBB3発現がGnP療法以外の化学療法の効果予測因子である可能性や膵癌の予後不良因子である可能性もあるため、GnP以外の化学療法におけるTUBB3発現と化学療法の治療効果や予後との関連性を検討する必要があると考えた。 次に、First Line としてGnP療法を施行した78例とFFX療法を施行した33例を対象とし、TUBB3の発現とGnP及びFFX療法における奏効率(RR) 、DCR、PFS及び全生存期間(OS)との関連性につき検討した。GnP療法の78症例では、TUBB3低発現58例(74.4%)、高発現20例(25.6%)であり、 RRに差は認めないものの、 DCRはTUBB3低発現群において有意に高率であった(79% vs. 50%; p=0.026)。またPFSやOSもTUBB3低発現群において有意に延長した(log rank test, p=0.023, p=0.005).一方、FFX療法の33例においてはRR、DCR、 PFS、OSいずれの項目においても差を認めず、TUBB3の発現はGnP療法における治療効果予測因子として有用であると考えられた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2017年04月 -2021年03月 
    代表者 : 吉田 道弘; 内藤 格; 志村 貴也
     
    最も予後不良な癌腫の1つであり「癌の王様」といわれる膵癌において、新たな治療薬の開発は緊急課題である。私たちは今回、増殖因子の一つであるリゾホスファチジン酸(LPA)の生合成を担うオートタキシンが血液だけでなく腹水中にも高濃度に存在し癌の進行を促進していることを発見し、薬剤でオートタキシンを阻害することで癌の増殖が抑制されることを細胞実験・動物実験を用いて解明した。膵癌においてオートタキシンは血中に高濃度に存在していることはすでに報告されており、この研究により膵癌においてオートタキシンが新規治療ターゲットとして期待できると考えられた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2016年04月 -2020年03月 
    代表者 : 宮部 勝之; 林 香月; 内藤 格; 吉田 道弘
     
    FGFR 阻害剤の薬剤抵抗性獲得に寄与する機序をを検討した。in-vitro実験として、FGFR増幅を持つ肝内胆管細胞株KMBCを使用し、薬剤耐性株を作成し現在解析を進めている。また、in-vivo実験として、FGFR2阻害薬耐性のPDXにてCopy Number Variation (CNV) analysisを行うと、FGFR2阻害薬耐性PDXにおいて、コントロールと比較し、複数の遺伝子異常が認められた。さらに、臨床治験にてPonatinibを投与された患者検体との比較を行ったところ、計22個の遺伝子異常が共通していた。現在、さらなるexome sequenceを同一検体にて施行している。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2013年04月 -2017年03月 
    代表者 : 吉田 道弘
     
    関与遺伝子の解析で、ARシグナルの上流に存在するLPA2と、その修飾因子のNHERF2を候補として抽出した。膵癌を用いた検討は当初の計画と逆の臨床結果が確認(AR発現群が予後良好)されたため、膵癌を用いた検討でなく大腸癌モデルでの検証を行った。 この大腸癌研究において、AR核移行を制御するNHERF2・LPA2それぞれの癌遺伝子、抗癌剤耐性因子としての役割を研究し、それらを学会発表・論文化して報告した。 膵癌臨床検体を用いたサブ解析として、バイオマーカーとして知られるp53とMDM2についてIHCでの評価とSNP解析をおこない、論文として報告した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2012年04月 -2016年03月 
    代表者 : 志村 貴也; 海老 正秀; 吉田 道弘; 東山 繁樹
     
    KRAS野生型の切除不能進行再発大腸癌に対する抗EGFR抗体療法において、大腸癌組織内のHB-EGF-CTFの局在と抗腫瘍効果との関連はみとめなかったが、HB-EGFの発現が治療効果予測に有用であることを示した (Yoshida M, Shimura T, et al. J Cancer Res Clin Oncol.2013: 367-78)。 HB-EGF-CTFの核移行を制御する機能をもつADAM12の尿中濃度と胃癌組織発現が、胃癌の早期診断に有用であることを示した (Shimura T, et al. Cancer Prev Res. 2015:240-248)。

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