日本学術振興会:科学研究費助成事業 国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
研究期間 : 2019年10月 -2022年03月
代表者 : 山崎 小百合; 今井 優樹; 的場 拓磨; 志馬 寛明; 浦木 隆太
自己免疫疾患は超高齢化社会の日本と世界の先進国で増加している。現在の自己免疫疾患の治療法は、ステロイドや免疫抑制剤を使用し、全身の免疫を抑制してしまうため、重篤な感染や発がんなどのリスクがある。そのため、発症メカニズムに基づいた治療戦略の開発が急務である。この度、私たちは自己免疫疾患発症や増悪の要因として、病巣感染に着目した。病巣感染がどのようにして自己免疫疾患を誘因するか、その詳細な病態メカニズムは不明な点が多い。これまでの私たちの研究成果を発展させて、各専門分野の先端研究者である海外共同研究者と協力し、病巣感染の病態メカニズムに迫ることを目指す。将来、高齢者でも安心な合併症の少ない、発症メカニズムに基づいた治療法の開発への貢献を目指す。
2020年2月まで、名市大への海外共同研究者の招聘、訪問時や国際学会参加時における共同研究打ち合わせは順調にすすんだ。若手研究者を交えた活発な討論ができ、若手研究者にとっては貴重な体験となった。2020年3月に海外共同研究先への渡航、及び海外共同研究者の名市大への訪問も計画していたが、新型コロナウイルス感染拡大のため、ともに延期になった。新型コロナウイルス感染の収束後に海外共同研究先での実験をすみやかに行えるよう、共同研究打ち合わせを行いつつ、実験条件の設定などの予備実験を現在行い、順調に進んでいる。