日本学術振興会:科学研究費助成事業 基盤研究(C)
研究期間 : 2018年04月 -2021年03月
代表者 : 坂本 宣弘; 瀧口 修司; 石黒 秀行; 山本 浩文; 藤幡 士郎; 小川 了
胃癌治療において腹膜播種の制御は予後改善のために不可避な課題である。しかし、腹膜播種治療における、実用的なDrug Delivery Systemは未だ確立されていない。この課題に対して本研究では炭酸アパタイト(super carbonate apatite: sCA)を用いた腹膜播種治療の応用を検討し、平成30年度は以下の研究を行った(科研費申請時の通し番号で記載)。
1-1、胃癌細胞株としてMKN45を選択、共同研究者である大阪大学、医学系研究科保健学専攻、山本浩文教授が購入され、提供を受けた。1-2、山本教授にsCA作成の指南を受け、当科で作成を可能とした。
3-1、5-1、vitroにて胃癌細胞(MKN45)に対して、まずsCAを用いず抗癌剤(DTXおよびCDDP)の効果をCell Proliferation Assayを行い確認した後、sCA有無による化学療法の有効性をCell Proliferation Assayにて評価していたが、vitroでは有効性が示せなかった。3-2、vitroにてsurvivin siRNAのトランスフェクションおよび抗腫瘍作用を確認。まずMKN45におけるsurvivin遺伝子の発現をWestern Blottingにて確認した。続いてリポフェクタミンによるsuvivin siRNAのトランスフェクションを行い、わずかにトランスフェクションされる様子を確認した。続いてスーパーカーボネートアパタイトによるトランスフェクションを行い、今後その有用性を検討する。さらに今後vivoでのsCAの有効性を検討していく。