研究者データベース

飛田 秀樹 (ヒダ ヒデキ)

  • 医学研究科脳神経生理学分野 教授
メールアドレス: hhidamed.nagoya-cu.ac.jp
Last Updated :2024/03/19

研究者情報

学位

  • 名古屋市立大学医学研究科生理系/博士(医学)

ホームページURL

J-Global ID

プロフィール

  • どんな難病の研究でも、研究者自身がその挑戦を諦めてはいけないと考えています。研究トレンドに流されず、初志を忘れずに挑戦していきたいと思います。

研究キーワード

  • 障害脳機能の再生・再建   リハビリテーションの基礎医学   発達障害児の基礎医学   ES細胞/iPS細胞を用いた細胞移植   

研究分野

  • ライフサイエンス / 神経科学一般
  • ライフサイエンス / 生理学

経歴

  • 2009- 名古屋市立大学医学研究科 教授
  • 2003-2009 名古屋市立大学医学研究科 准教授
  • 2001-2003 名古屋市立大学医学部 講師
  • 1997-2001 名古屋市立大学医学部 助手
  • 1995-1997 シカゴ大学 ポストドクフェロー
  • 1995-1997 名古屋市立大学医学部 研究員

学歴

  • 1991年04月 - 1995年03月   名古屋市立大学   医学研究科
  • 1985年04月 - 1991年03月   名古屋市立大学   医学部   医学科

所属学協会

  • 日本情動学会   日本児童青年精神医学会   日本周産期・新生児医学会   北米神経科学会   日本神経科学会   日本生理学会   

研究活動情報

論文

MISC

受賞

  • 2000年 日本生理学会奨励賞

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2022年04月 -2025年03月 
    代表者 : 飛田 秀樹; 松川 則之; 小林 憲太
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2021年04月 -2024年03月 
    代表者 : 田尻 直輝; 飛田 秀樹; 安原 隆雄
     
    在胎32週以下の早産児に生じる脳性麻痺では、脳室周囲白質軟化症(PVL)が多い。発達段階の中枢神経系の未熟性に、低酸素虚血(H-I)が加わり、脳室周囲の白質が障害されることが、PVLの基本病態であると考えられている。PVLの病態は、H-Iに対する未熟脳の反応性と正常な脳発達の要素とが複雑に混在している。胎児脳におけるオリゴデンドロサイトの分化段階で、ヒトにおける在胎28週から32週は、ラットでは生後3日齢の脳内環境に相当する。この時期にH-Iを呈すると、分化途上のオリゴデンドロサイト後期前駆細胞(pre-OL)は選択的に障害を受けやすい。つまり、pre-OLの細胞死や分化抑制が起き、オリゴデンドロサイト前駆細胞(OPC)の成熟障害が生じることで、PVLの危険性が高まることが知られている。髄鞘を形成するオリゴデンドロサイトは、脳高次機能の発現に重要な役割を担い、pre-OL虚血障害による髄鞘形成障害は、運動機能と認知機能の生後発達と関連している。近年の周産期医療の進歩により、脳組織欠損(cyst)を認める重症型PVLは激減したが、MRIでも明らかなcystを認めない軽症型PVLが増加している。軽症型PVLでは、運動機能障害とともに発育後の認知機能障害も臨床上の大きな課題となっており、未だに根本的治療法は存在しない。 我々は、軽症型PVLの病態を良く反映する新生児低酸素虚血性白質障害(NWMI)モデルラットを確立し、PVLの根本的治療法の開発を目指している。本研究では、この疾患モデル動物を用いて、外部からOPCを補充することで、運動機能の改善に繋がるかどうか(実験1)、移植したOPCが脳内で、生存・生着・分化・成熟するかどうか(実験2)を検証した。また、発育期のリハビリテーション(以下、リハビリ)が成熟後の運動機能にどのような影響を与えるか(実験3)についても焦点を当てている。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2021年04月 -2024年03月 
    代表者 : 佐藤 義朗; 飛田 秀樹; 湯川 博; 小野田 淳人
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2021年04月 -2024年03月 
    代表者 : 清水 健史; 飛田 秀樹
     
    本研究課題では、オリゴデンドロサイトで発生する力を可視化するために、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)システムを用いた張力センサープローブを使用し、蛍光寿命顕微鏡法を用いてFRET強度を計測した。 まず初めに、オリゴデンドロサイトがミエリンを形成する過程で産生される「力」の解析を試みた。中枢神経系には太い神経軸索と細い神経軸索が混在しているが、それぞれに適したミエリン形成をすることが高次脳機能の発現に極めて重要である。しかしながら、軸索径に応じたミエリン化の制御メカニズムは未だ明らかになっていない。そこで、ポリスチレン製ナノファイバーを異なる太さに調製し、それぞれに対してミエリン形成するオリゴデンドロサイトが惹起する「力」の計測を行った。その結果、太いファイバーに対してミエリン化しているオリゴデンドロサイト突起では、力の産生が大きく、また形成される接着斑のサイズが大きいことが明らかになった。また、単一のオリゴデンドロサイト内でもファイバー径に応じて張力の変化が検出されたことから、細胞の分化程度に依存しない物理的な現象であることが確認できた。 これらの結果から、太さの異なる軸索に応じてそれぞれ物理的な「力」が惹起され、接着斑から細胞内へシグナルが駆動され、ミエリン形成が制御される新しい機構が提唱された。これら結果を投稿し、リバイス実験を経て、学術雑誌への掲載に至った。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2018年04月 -2023年03月 
    代表者 : 鈴木 元彦; 飛田 秀樹; 尾崎 慎哉; 中村 善久
     
    RNA干渉は二本鎖RNAと相補的な塩基配列をもつmRNAが分解される現象で、siRNA (smallinterfering RNA)という21-23bp塩基対の短い合成二本鎖RNAによって惹起される。また、近年制御性樹状細胞や制御性T細胞のみならず免疫反応を抑制 するB細胞(制御性B細胞)の存在が発見され注目されている。アレルギー反応はIgEを介して出現するが、B細胞はIgEを産生する細胞であり、アレルギー反応に おいて大変重要な役割を果たしている。以上を踏まえ、本研究において、私たちはsiRNAを導入することによりB細胞の修飾が可能かどうか、また制御性B細胞の 誘導が可能かどうかについて研究してきた。そして、B細胞にCD40に対するsiRNA(CD40 siRNA)を導入することによって、OVA抗原特異的CD40ノックダウンB細胞 の作製に成功した。以上を踏まえ、私たちはCOVA抗原特異的CD40ノックダウンB細胞をマウスに投与してその効果を研究した。その結果、COVA抗原特異的CD40ノックダウンB細胞をアレルギー感作前に投与することによってくしゃみ症状、鼻描き症状が有意に抑制されることが証明した。また、鼻粘膜の好酸球浸潤も有意に抑制されることが示された。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2020年04月 -2022年03月 
    代表者 : 飛田 秀樹
     
    小脳-赤核路のウイルスベクター二重感染の最適化を行い、小脳-赤核路へウイルスベクターを効率的に二重感染させることが可能となった。 DREADD法を用いた小脳赤核路の神経遮断による上肢運動機能の評価では、ラット赤核へレトルウイルスベクター(FuG-E-MSCV-Cre)を、小脳外側核へアデノ随伴ウイルスベクター(AAV-DJ-EF1-DIO-hM4D(Gi)-mCherry)を投与し、脳内出血に続く麻痺側上肢集中使用(リハビリテーション)前後にペレットリーチングによる上肢機能を評価した。その結果、出血後のリハビリテーションにより12日後に改善を示した上肢機能が、CNO投与によりその改善効果が消失することが明らかになった。CNO作用は投与3時間後には消失することも確認した。以上より、CNO投与による小脳-赤核路の選択的神経遮断によって、脳出血後の麻痺側集中使用による上肢機能の改善が有意に消失することが示された。 小脳外側核刺激による赤核での電気応答変化の確認では、多点電極ローブを用い小脳外側核を電気刺激し、赤核小細胞部から得られた集合電位を計測評価した。これまでに個体数は生食投与コントロール群およびCNO投与群ともにn=1であるが、小脳外側核刺激に応答する集合電位は生食投与1時間後まで大きな変化がないのに対し、CNO投与群では投与20分以降に最大35%程度の電位の減少が確認された。今後n数を増やす必要はあるが、CNO投与による小脳-赤核路の神経遮断効果の電気生理学的な傍証が推測される。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2018年04月 -2022年03月 
    代表者 : 田尻 直輝; 飛田 秀樹; 森信 繁; 安原 隆雄; 亀田 雅博
     
    我々は、軽症型の脳室周囲白質軟化症(PVL)の病態を良く反映する新生児低酸素虚血性白質障害(NWMI)モデルラットを確立し、PVLの根本的治療法の開発を目指している。本研究では、この疾患モデル動物を用いて、オリゴデンドロサイト前駆細胞(OPC)移植と免疫抑制剤を併用することで、移植OPCの生存・生着・分化・成熟率の増加と運動機能の改善効果を示した。また、NWMIモデルラットに対する長期の豊かな環境飼育(EE)により、運動機能改善、運動皮質菲薄化の軽減、運動マップの正常化、オリゴデンドロサイトの分化促進、ミエリン形成及びランビエ絞輪の長さの正常化が認められ、有意な改善効果が得られた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2018年04月 -2022年03月 
    代表者 : 飛田 秀樹; 清水 健史
     
    オリゴデンドロサイト前駆細胞(OPC)を用いた低酸素虚血性白質障害モデルラットへの細胞療法の確立という課題に対し、移植OPCがモデル脳内で移植8週後まで生着し分化・成熟することを確認し、また病態脳に発現増加するIGF-2が培養OPCに対する生理作用を示した。さらに移植細胞の生着メカニズムを解析するため、髄鞘形成機構の培養モデル系を確立しFRET法を用いてその形成機構を解析、さら発育期の外部環境(豊かな環境飼育)がモデル動物に与える影響の解析から髄鞘化と機能改善の関係性を解析した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2016年04月 -2020年03月 
    代表者 : 三角 吉代; 飛田 秀樹
     
    新生児低酸素虚血性白質障害(NWMI) 脳内に発現増加する2型インスリン様神経栄養因子(IGF-2)が、in vitroでオリゴデンドロサイト(OLG)前駆細胞(OPC)の分化を促進するか否か、またin vivoで分化促進できるか否かについて検討し、NWMI 脳内のOLG 分化抑制の詳しいメカニズムの解明から脳内に移植されたOPCの分化促進を目指すことを目的とした。その結果、IGF-2単独でOPC分化を促進することを明らかにし、またin vivoにおいてはIGF-2の分化促進作用以上にNWMI脳内の分化抑制作用を解決することが、移植OPC細胞の生着・分化に重要であることが明らかになってきた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2016年04月 -2020年03月 
    代表者 : 濱口 泰代; 飛田 秀樹; 五藤 孝秋
     
    本研究では,医学部の学生の向社会性に関して,「信頼ゲーム」と呼ばれる経済実験を行うことによって数量的に計測することであった.様々な学部の学生を集めて実験をすることは,事務的な手続きが非常に多かった.本研究費からORSEEという被験者リクルートシステムを導入することができ,非常に効率的に被験者集めを行うためのインフラを整えることができた. 最終年度において,3年間準備してきた経済実験をようやく実施することができた.2020年3月に計画していた実験は,新型コロナ感染予防のため実施することができなかった.そのため,計画していたよりも十分な実験データを集めることができなかった.
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2017年04月 -2019年03月 
    代表者 : 飛田 秀樹
     
    脳血管障害による運動機能障害の軽減には集中的なリハビリテーション(以下リハ)が重要である。集中的なリハは残存した神経回路の再編成を介して運動機能の再獲得を促進すると考えられているが、どの回路が、どのタイミングで関わるのかといった詳細な作用機序については不明な点が多い。 本研究では、内包出血モデルラットに対して麻痺側前肢の集中使用を課し、それによる皮質-脳幹回路の変化および機能回復との因果性を検証した。これまでの検討により、リハによる機能回復には皮質赤核路が重要であること、皮質赤核路を遮断してリハを行うと皮質網様体路において豊富な軸索分枝を生じること等が示されている。本年度は、皮質赤核路および皮質網様体路に対しウイルスベクターを予め感染させ両経路を選択的に機能遮断できる系を用い、運動機能との関連性を検証した。 結果として、皮質赤核路を遮断しリハを行い、その後皮質網様体路の選択的な抑制を行うと、改善した運動機能が低下することが示された。これは皮質赤核路遮断により生じた皮質網様体路の賦活化が運動機能回復と関連を有することを証明するものである。更に、リハ終了後に皮質赤核路を遮断すると改善した運動機能が低下するものの遮断を維持すると運動機能が徐々に改善してくる。この時点で皮質網様体路を遮断すると、運動機能が再度低下することが示された。 これらの結果は、皮質赤核路が遮断されると皮質網様体路へのダイナミックなスイッチングが生じ、この現象がリハによる運動機能の回復と密に関わることを示唆するものであり、脳血管障害後のリハにおける神経回路レベルでの作用機序の一端を詳らかにするものであると考える。本年度においては更にウイルスベクター感染に関する電気生理学的および組織学的証明を加え、海外誌(J. Neuroscience)に投稿を行い、現在revise中で近く受理される見込みである。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2015年04月 -2019年03月 
    代表者 : 鈴木 元彦; 飛田 秀樹; 中村 善久
     
    siRNA(smallinterfering RNA)によって特定の遺伝子を抑制することが可能となるが、申請者はCD40 siRNAと抗原を組み込んだ樹状細胞(CD40 siRNA導入抗原特異的樹状細胞)を用いることにより、抗原特異的制御性T細胞がIn vitroにて誘導できることを証明した。また、申請者はCD40 siRNA導入抗原特異的樹状細胞により誘導された抗原特異的制御性T細胞をアレルギー性鼻炎モデルマウスに投与することにより、血液中抗原特異的IgE、鼻粘膜好酸球、アレルギー性鼻炎症状(くしゃみ発作回数や鼻掻き回数)が抑制されることも証明した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2015年08月 -2017年03月 
    代表者 : 上田 佳朋; 石田 章真; 飛田 秀樹
     
    麻痺側集中使用(CIMT法)によるリハビリテーションは、障害された上肢の機能を改善する。このとき、モチベーションに関係する脳内回路である中脳皮質辺縁ドパミン系の関与を明らかにすることを目的として実験を行った。この回路の働きを選択的に遮断するために、主要な中継点と考えられる腹側被蓋野(VTA)と運動皮質(M1)の2か所にウイルスベクターを注入したが、感染を示す結果は得られなかった。この原因として、ウイルスの取り扱いのエラーや、注入手技の習熟が不十分であることなどが考えられる。また、ウイルスベクターの設計や、注入箇所・注入回数に関しても再検討が必要と考えられる。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2015年04月 -2017年03月 
    代表者 : 飛田 秀樹
     
    脳血管障害後の有効なリハビリ法に、麻痺側上肢を集中的に使用させるCIMT療法がある。CIMTによる早期からの上肢機能の回復が、皮質赤核路の促通性亢進による直接的作用によるのか?他の神経回路を介する間接的作用によるのか?について、解析を進めた。具体的には、脳出血前に予め二重ウイルスベクター感染法により赤核へレンチウイルスを運動野へアデノ随伴ウイルスを感染させ、CIMT後に皮質赤核路をドキシサイクリン(DOX)投与で選択神経遮断する時期を可変化させ、上肢機能を評価した。一方、赤核における促通性亢進関連因子の探索も行った。 これまでに、脳出血作成前にレンチウイルスおよびアデノ随伴ウイルスを感染させ、1. CIMT開始期(出血1日後)からのDOX投与による持続的な神経遮断、2. CIMT終了5日後(出血13日後)からの皮質赤核路の神経遮断、を実施し、上肢運動機能の評価を行った。その結果、CIMT開始期から皮質赤核路を選択遮断した場合には、出血1~8日後の1週間のCIMTにより上肢機能の改善が観察された。このとき、皮質赤核路の神経投射の増加は認められないのに対し皮質網様体路の網様体部への神経投射が多く認められることが明らかになってきた。一方、CIMT終了5日後の出血13日後からの7日間を神経遮断した場合には、遮断直前(出血12日後)に確認されたCIMTによる上肢機能改善がDOX投与により完全に消失した。すなわち、出血後早期のCIMTにより皮質赤核路が早期からの機能回復に重要であることが明確になった。また同時に、早期CIMT中の皮質赤核路の神経遮断は、皮質網様体路を含む他の神経回路による機能回復メカニズムを誘引することも示唆される。 一方、赤核の促通性亢進関連因子の探索は、脳出血後のCIMTで発現増加する成長関連因子などを網羅的に調べ、いくつかの候補遺伝子を明らかにした。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2014年04月 -2017年03月 
    代表者 : 飛田 秀樹; 三角 吉代; 石田 章真
     
    注意欠陥多動性障害モデルラットを用い、発育期のうま味(グルタミン酸Na:MSG)経口摂取による情動行動の変化を検討した。発育期のMSG摂取により攻撃性が減少した。その要因として、血圧変化、脳組織障害性、腸脳連関について解析を進め、以下の結果を得た。1)MSG摂取による血圧変化は認められない、2)Argyophill III染色の神経障害変化は認められない、3)脳血液関門モデル培養系でMSGによる細胞障害性は確認されない、4)横隔膜下迷走神経遮断により攻撃性が減少した。以上の結果から、上部消化管うま味受容体からの迷走神経を介した脳への刺激入力によって攻撃性が変化することが明らかになった。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2013年04月 -2017年03月 
    代表者 : 濱島 有喜; 飛田 秀樹; 江崎 伸一
     
    嗅粘膜は神経幹細胞様の性質をもつ嗅粘膜幹細胞 (OSC) を有し、様々な神経成長因子を分泌することが知られている。我々はマウス胎児の嗅粘膜よりOSCを分離培養した。OSCは神経幹細胞マーカーを発現した。分化誘導後は神経マーカーを発現した。また、この細胞は神経成長因子 (NGF) を含む複数の神経伸長を助けるサイトカインを発現した。この細胞を徐放性ハイドロゲルであるMedgelと共にマウス顔面神経麻痺モデルマウスに移植した。OSC単独で麻痺の回復が促進されたが、OSCとMedgel0を併用することにより麻痺の回復が促進された。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2013年04月 -2016年03月 
    代表者 : 村上 信五; 飛田 秀樹; 濱島 有喜; 江崎 伸一
     
    肝細胞増殖因子を組み込んだHSVアンプリコンベクターは現在作成中である。 次にBell麻痺と糖尿病の関係を調べるため、以下の実験を行った。ストレプトゾトシン (STZ) を投与して糖尿病を誘導したところ、糖尿病マウスの耳介を擦過した場合のみ、HSV-1の再活性を認め、顔面神経麻痺を認めた。HSV-1 DNAを顔面神経麻痺マウスの顔面神経より検出し、HSV-1カプシドを膝神経節付近に観察した。以上の結果より、糖尿病によりT細胞が減少し、宿主の免疫低下によりHSV-1の再活性化が引き起こされやすくなり、顔面神経麻痺を発症したと考えられた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2012年04月 -2015年03月 
    代表者 : 中山 明峰; 飛田 秀樹; 鈴木 元彦; 栗山 真一
     
    鼻アレルギーモデルマウスの作成、Argyophil III染色における海馬の神経細胞障害の観察、睡眠脳波の計測、この3つの研究を総合して対照群と鼻アレルギーモデルマウスの海馬神経細胞と睡眠脳波を比較し、鼻アレルギーが睡眠中の大脳に与える障害を追跡した。モデルマウスに対し開発した新規治療薬CD40を投与した場合鼻アレルギーでみられる睡眠障害・脳障害が改善するかどうかを研究した。CD40は現在動物実験段階であるが、他の研究でヒトへの応用に着手している。研究期間中この薬物が完成しなかったが完成した時には申請者が所属する睡眠医療センターにおいて鼻アレルギー合併の睡眠障害患者に治験を行う事は可能である。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2012年04月 -2015年03月 
    代表者 : 鈴木 元彦; 中山 明峰; 中村 善久; 飛田 秀樹
     
    CD40 siRNA発現ベクター(CD40 shRNA)の点鼻投与が鼻アレルギーモデルマウスのくしゃみ・鼻掻き回数、抗原特異的IgE抗体、Th2サイトカイン産生を有意に抑制し、CD40 shRNAの点鼻にて鼻アレルギーが制御できる可能性を証明した。 またCD40 siRNAもしくはIL-5 siRNの点鼻投与によってもくしゃみ・鼻掻き回数や鼻粘膜中好酸球数が有意に抑制されることを証明した。 さらに、CD40 shRNAの点鼻投与によって頸部リンパ節細胞からのIL-4産生が有意に低下されることも証明した。
  • 注意欠陥多動性障害モデル動物での豊かな環境飼育による脳内ドパミン神経系の変化
    研究期間 : 2012年 -2014年 
    代表者 : 飛田秀樹
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2010年 -2012年 
    代表者 : 濱島 有喜; 飛田 秀樹
     
    胎児マウスの嗅裂には多くの組織幹細胞が存在しており、その幹細胞を培養し、顔面神経麻痺モデルマウスの顔面神経周囲に移植した。その結果、顔面神経麻痺モデルマウスにおいて、嗅粘膜由来の組織幹細胞を麻痺神経周囲に移植することにより、自然治癒したモデルマウスと比較し、顔面神経麻痺改善に要する期間が有意に短縮されることが示唆された。麻痺改善については、幹細胞移植マウスと自然治癒群では両群に有意差を認めなかった。神経の再生については、神経再生が活発であることを示す、BrdU の取り込みが多く認められた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2010年 -2012年 
    代表者 : 村上 信五; 濱島 有喜; 飛田 秀樹
     
    肝細胞増殖因子(HGF)が中枢神経の回復を促進することが報告されているが、末梢神経に対する作用は不明である。顔面神経圧挫モデルマウスを用い、非増殖型単純ヘルペスウイルスベクターを用いて HGF を遺伝子導入したところ、顔面神経の麻痺回復が促進された。臨床的、電気生理学的、組織学的に麻痺の回復を示すとともに、免疫染色により神経内に遺伝子導入細胞が認められたことを示した。また、Bell 麻痺患者の中に、糖尿病との合併がしばしば認められる。ストレプトゾトシンにより膵島を破壊した糖尿病モデルマウスに HSV-1 を外耳に感染させたところ、STZ 非投与のマウスに比べて顔面神経麻痺の罹患頻度、麻痺の程度、死亡率が上昇した。また、電気生理学的に、組織学的にも STZ 非投与のマウスに比べて、神経変性の程度が悪化していた。糖尿病の状態にすることにより、HSV による顔面神経麻痺の状態が悪化することが認められた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2009年 -2011年 
    代表者 : 鈴木 元彦; 飛田 秀樹
     
    以前私たちはCD40 siRNAの全身投与がアレルギー反応を抑制することを証明したが、この治療法は抗原非特異的治療法であり、siRNAを用いた抗原特異的治療法の開発が望まれている。そこで私はCD40 siRNAを導入すると同時にOVA抗原を感作した樹状細胞(CD40ノックアウトOVA抗原特異的樹状細胞)を用いて抗原特異的治療法が可能であるか検討してみた。CD40ノックアウトOVA抗原特異的樹状細胞はOVA抗原に誘発されるアレルギー性鼻炎症状、アレルギー反応を有意に抑制した。しかし、CKLHによるアレルギー性鼻炎症状やアレルギー反応を抑制しなかった。本研究によりCD40 siRNAを導入し抗原を感作した樹状細胞が鼻アレルギーを抗原特異的に抑制することが示唆された。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2009年 -2011年 
    代表者 : 水野 恵介; 飛田 秀樹; 増田 匡; 三角 吉代
     
    早産児に発症する脳性麻痺の主原因となる脳室周囲白質軟化症(PVL)のモデルラットが、PVL障害後の運動機能の評価から長期PVLモデル動物として適していることが明らかになった。マウスES/iPS細胞からオリゴデンドロサイト系譜への分化誘導がinvitroで可能となり、SSEA-1陽性の未分化細胞の除去法も明らかにした。PVLモデル動物への幹細胞移植を実施し、白質内で移植細胞の生存が良いことを示すとともに、より良く生存を促進させる工夫が今後必要であることも明らかになってきた。
  • 豊かな環境飼育による中脳皮質辺縁ドパミン神経系の活性化と栄養因子の関連性の解析
    研究期間 : 2008年 -2011年 
    代表者 : 飛田秀樹
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2008年 -2010年 
    代表者 : 磯部 芳明; 中西 真; 飛田 秀樹
     
    脊椎動物は概日リズムと細胞周期の2つの自己振動体システムがある。胎生期14日のネズミ胎児脳のpreoptic neuroepitheriumからの分散細胞培養から得たneurosphere法で増殖させた。2回目のpassage後に、培養細胞を6時間間隔の9:00、15:00、21:00、および3:00サンプリングした。9:00でのG1 stageの細胞の割合は21:00のそれより少なかった。Per2とp27 mRNAsは同様のサーカディアンリズムを示した。胎児脳のpallietal neuroepitheriumから得られた細胞から得たデータとは様相を異にした。結果は、細胞周期と概日リズムが密接に関連しているものと考えられる。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2007年 -2008年 
    代表者 : 濱島 有喜; 飛田 秀樹
     
    胎児マウス嗅上皮粘膜より、組織幹細胞を取り出した。浮遊細胞は球状なneuro-sphere を形成し、12ヶ月以上継代することが出来た。マウス骨髄からも同様にsphereを形成する培養細胞が分離できたが、2ヶ月程すると、細胞はアポトーシスを起こし、消失していったのに対し、鼻粘膜由来の細胞は15ヶ月継代することができた。これらの細胞からRNA を抽出し、RT-PCRにて神経系マーカーの発現をみると、Musashi1、Nestin、などの神経幹細胞を示唆する遺伝子の発現を認めた
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2007年 -2008年 
    代表者 : 村上 信五; 濱島 有喜; 中島 捷久; 飛田 秀樹
     
    HGF を弱毒化したHSV ベクターで遺伝子導入することにより末梢神経再生を促進できることが判明した。しかし、ウイルス性顔面神経麻痺モデルマウスの神経再生は促進できなかった。しかし、フリーラジカルスカベンジャーにより、顔面神経麻痺の治療効果が期待できることが判明した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2005年 -2006年 
    代表者 : 小関 晶嗣; 飛田 秀樹; 濱島 有喜
     
    組織多能幹細胞セルラインを確立し、その後内耳前駆細胞と共生させ栄養因子の発現についても、cDNA microarrayにて検討した。本検討によりさらに自然に近い細胞分化を目指すため、細胞への遺伝子操作(RNA干渉と形質導入)によりin vivoにおいて前駆細胞を分化させることを目的とした。 vectorの作成 A.蛋白発現ベクター:gene bankよりNotch, HES1,math1,Wnt Id1の遺伝子を検索し、open reading frameを含むように、OLIGO4.0(Macintosh)にてプライマーを作成する。胎児蝸牛よりRNAを抽出し、得られたRNAを鋳型としてPCRを施行する。アガロースゲルに電気泳導し、得られたバンドをメスにて切り出しPCR産物を精製後、制限酵素にて切断し、挿入する遺伝子と、蛋白発現ベクターをライゲーションする。挿入に成功したベクターを、大腸菌に導入し、アンピシリンを含むLB培地で選択し、培養させた大腸菌からprep kitにてベクターを抽出した。得られたベクターに目的とする遺伝子が正しく挿入されているベクターはANTISENCEとして、形質導入に使用するため保存した。 SiRNA(阻止RNA)ベクターの作成:遺伝子の発現を抑制するため、AmbionのpSilencerベクターに、OLIGo4.oを用いてSiRNAをデザインし、蛋白発現ベクターと同様に作成を行った。 1.内耳多能幹細胞のセルラインの確立 胎生18週のマウスから蝸牛を取り出し、増殖因子を含む培養液で培養する。シャーレ内に浮遊し、球状に増殖する細胞塊のみを選択し、未分化神経細胞に陽性であるネスチンが陽性の細胞を分離しセルラインとして使用し、細胞の形態的、分子生物学的検討を行い細胞の性格決定を行った。
  • 神経幹細胞の栄養因子による神経分化誘導と分化機構の解明による障害脳機能の再建
    研究期間 : 2004年 -2006年 
    代表者 : 飛田秀樹
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2003年 -2005年 
    代表者 : 西野 仁雄; 三浦 裕; 飛田 秀樹
     
    本研究では、幹細胞のドパミン神経細胞への分化誘導及び再生再建医学への応用について研究を行った。 神経幹細胞は通常の方法で分化させると、90%以上がアストロサイトとなり、僅か数%しか神経細胞にならない。しかしES細胞から出発し、神経幹細胞をへて神経細胞に順次分化させると、80%〜90%が神経細胞となった。神経幹細胞から神経細胞へ分化する過程には、多様な遺伝子群が発現上昇及び低下することを明らかにした。その中において、Pleiotrophinは神経幹細胞から神経細胞への強い分化・栄養作用をもち、その効果は、今まで報告されているGDNF及びSHHと同程度であった。一方、AT motif-binding factor 1(ATBF1)は、胎生期の中枢神経系において、細胞分化層で神経細胞の分化マーカーであるβ-tubulin及びMAP2とともに発現した。神経上皮細胞にABF1遺伝子を導入すると、nestinの発現が抑制され、Neuro D1の発現が上昇した。またNeuro 2A細胞に強制発現させると、ATBF1は主に核内に発現し細胞周期を止めた。P19細胞を浮遊培養しレチノイン酸を加えると,ABF1は約50倍高値に誘導されたが、これらはすべて細胞質内にとどまり細胞増殖は持続した。しかし細胞を単離したり培養皿に付着させたりすると、ATBF1は細胞核内に集中し、P19細胞は神経細胞に分化した。ATBF1の核内移行はCaffeineによって抑制されるPI(3)Kキナーゼ依存性であり、細胞質(核外)移行はCRM1依存陸であることを明らかにした。このように、ホメオテイック因子ATBF1は細胞質内では細胞増殖を、細胞核内では細胞周期の停止と神経細胞分化をおこし、脳の発達、分化、脳構造の決定に重要な役割をもつことを明らかにした。 本研究結果は、幹細胞の神経細胞への分化、再生再建医学、そして脳の発達と教育の関係等、多様な方面への展開が期待できる。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2003年 -2004年 
    代表者 : 小関 晶嗣; 飛田 秀樹
     
    内耳蝸牛の有毛細胞前駆細胞のセルラインは、有毛細胞の発達段階に関与するシグナルの伝達、遺伝子の発現、細胞の分化等の研究に、非常に有用である。今回、胎生および生後の内耳蝸牛の有毛細胞前駆細胞のセルラインを確立するために、胎生12目の耳胞からの感覚上皮細胞と生後5日目のコルチ器の細胞を初代培養し、その後ヒトパピローマウイルスのタイプ16のE6/7遺伝子を培養細胞に導入した。導入後50代にわたり継代培養し、限界希釈法にてクローニングを行った。クローニングをしたセルラインは有毛細胞のマーカー、神経上皮細胞のマーカー、主要な転写因子の発現を検討した。その結果、それらのセルラインは、マーカーの発現性から異なった発達段階の有毛細胞前駆細胞と考えられた。 また、重要な転写因子であるInhibitor of differentiation(Id3)を蝸牛の組織、有毛細胞前駆細胞で発現しているのを確認した。Id3は胎生期の細胞周期加速と細胞の増殖に関与していると考えられている。今回Id3の発現および有毛細胞前駆細胞の増殖と発育における役割を検討するために、分子生物学的手法を用いた。 その結果、Id3は急速に発育する胎生12目の耳胞、生後1日目の蝸牛のコルチ器、螺旋神経節、血管条、に特異的に発現した。また内耳の耳胞から確立したセルライン(前出)においてアンチオリゴヌクレオチド法にてId3の遺伝子発現を阻止したところDNAの新生の減少、および細胞周期の速度の低下が見られた。これはid3が内耳有毛細胞に前駆細胞の増殖に関与していることを示唆するものである。
  • 脳内出血に対する神経幹(前駆)細胞移植による脳機能の再建のための基礎的研究
    研究期間 : 2002年 -2003年 
    代表者 : 飛田秀樹
  • オリゴデンドロサイトにおける内向き整流性カリウムチャネルの制御と細胞死との関連
    研究期間 : 1999年 -2000年 
    代表者 : 飛田秀樹
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 1998年 -1999年 
    代表者 : 西野 仁雄; 犬伏 俊郎; 福田 敦夫; 飛田 秀樹; CESARIO V. Borlongan; サンバーグ ポール; ボーロンガン セサリオ
     
    ラットにミトコンドリア呼吸鎖toxin(3-nitroptopionic acid,3-NPA)を投与すると外側部の線条体が特異的に傷害される。本研究では3-NPAの急性投与および慢性投与によりハンチントン病モデル動物を作製し、線条体特異脆弱性のメカニズムとその防御法について研究した。その結果、 1.3-NPAに対する線条体特異脆弱性のメカニズムとは、1)大脳皮質から大量に入ってくるグルタミン酸によるtoxicity、2)黒質から大量に入ってくるドパミンのtoxicity、3)線条体外側部を養う外側線条体動脈の特異性脆弱性(解剖形態学的特異性、機能的特異性)、及び4)BBB破綻後、血管を取り巻くグリアエンドフィートによる3-NPAの取り込みとそれに基づくアストロサイトのネクローシス、その結果おこるニューロン死、が総合されたものであることを明らかにした。 2.ニューロン死の最初期過程をangyrophil III法を用いて解析した。argyrophil陽性のdark neuronは細胞内骨格(mirotubule,neurofilament)の一時的な傷害を反映していること、また大半は回復するが、一部はアポトーシスに陥ることが判った。 3.細胞死のベースにはラジカルの異常産生がある。ラジカルスカベンジャーであるメラトニンはアストロサイトを防御し、ひいてはニューロン死を保護することを見つけた。 4.脳障害動物への神経細胞/神経幹細胞の移植によって機能の再建をえた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 1997年 -1999年 
    代表者 : 西野 仁雄; 鳥居 邦夫; 飛田 秀樹; 安居院 高志; 福田 敦夫
     
    ミトコンドリア毒である3-ニトロプロピオン酸(3-NPA)をラットに全身投与(20mg/kg×2)すると線条件の中・外側部が特異的に傷害され、ハンチントン病様の運動症状を示す。全身投与したtoxinがなぜ線条体だけを傷害するのかについては種々の要因が提唱されているが、本研究では線条体の中・外測部を栄養する外側線条体動脈の脆弱性がベースにあるとの仮説を立て、これを証明する実験を行った。3-NPA投与後、外側線条体動脈領域の血液・脳関門(BBB)が破壊されるが、BBBの破錠は内皮細胞の傷害に外ならない。本研究では内皮細胞の障害をNOの過剰産生という観点から解析した。その結果、 1.3-NPA自身が強力なNO donorであることを明らかにした。 2.RT-PCR法で、3-NPS投与後のeNOS及びnNOSメッセージの発現動態を調べたところ、検索した4部位(大脳、小脳、線条体、海馬)においてnNOSは海馬で上昇傾向があったが有意ではなかった。一方、eNOSは線条体においてのみ特異的にメッセージの発現が高進することがわかった。 これらの結果は、3-NPA投与による線条体の特異脆弱性には、3-NPA自身によるNO産生及び外側線条体動脈内皮細胞のeNOSメッセージの高進によるNO産生がベースとなることを示す。

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