研究者データベース

山本 明代 (ヤマモト アキヨ)

  • 人間文化研究科文化と共生分野(欧米の文化) 教授
メールアドレス: yamamotohum.nagoya-cu.ac.jp
Last Updated :2024/03/19

研究者情報

学位

  • 千葉大学社会文化科学研究科都市研究専攻/博士(学術)

J-Global ID

研究キーワード

  • 強制移住・強制移動   難民   多文化社会   マイノリティ   移民   

研究分野

  • 人文・社会 / 史学一般
  • 人文・社会 / ヨーロッパ史、アメリカ史

所属学協会

  • 日本移民学会   歴史科学協議会   日本西洋史学会   歴史学研究会   東欧史研究会   日本アメリカ史学会   アメリカ学会   

研究活動情報

論文

  • ヨーロッパ移民からみた米国のレイシズム
    山本明代
    『歴史評論』 869 42 - 53 2022年09月 [招待有り]
  • 第二次世界大戦期の東中欧におけるセーケイ人の移動と地域の形成
    山本 明代
    『歴史学研究』、2019年10月増刊号 134 - 143 2019年
  • マイノリティがつくりだす社会運動
    山本 明代
    田中ひかる編『社会運動のグローバル・ヒストリー』ミネルヴァ書房 125 - 155 2018年
  • 難民による社会運動
    山本 明代
    田中ひかる編『社会運動のグローバル・ヒストリー』ミネルヴァ書房 159- - 191 2018年
  • 第二次世界大戦期ハンガリーにおけるドイツ系住民の強制移住と地域社会
    山本 明代
    『歴史の理論と教育』 148・149 27 - 40 2018年
  • US Hungarian Refugee Policy, 1956-1957
    山本 明代
    The Japanese Journal of American Studies 28 127 - 148 2017年 [査読有り]
  • 第二次世界大戦後チェコスロヴァキアとハンガリー間の住民交換の社会的影響
    山本 明代
    山本明代・パプ・ノルベルト編『移動がつくる東中欧・バルカン史』刀水書房 85 - 115 2017年 [査読有り]
  • 移民の流出:世界のハンガリー系コミュニティ(1)北米、移民の流出:世界のハンガリー系コミュニティ(2)南米、オーストラリア、西ヨーロッパ
    山本 明代
    羽場久美子編『ハンガリーを知る60章』明石書店 278 - 287 2016年
  • 戦時下の朝鮮人の強制連行
    山本 明代
    平田雅己・菊地夏野編『ナゴヤ・ピース・ストリーズ』風媒社 51 - 69 2015年
  • 民族浄化・ジェノサイド研究の現状と課題
    山本 明代
    ノーマン・M・ナイマーク著、山本明代訳『民族浄化のヨーロッパ史―憎しみの連鎖の20世紀』刀水書房 294 - 321 2014年
  • 闘う移民と支援ネットワークの形成:1926年パセーイク・ストライキにおける東欧移民労働者
    山本 明代
    小沢弘明・山本明代・秋山晋吾『つながりと権力の世界史』彩流社 207 - 229 2014年
  • 近代社会のダイナミズム:移民
    山本 明代
    大津留厚ほか編『ハプスブルク史研究入門』昭和堂 168 - 173 2014年
  • 移民ネットワークの結節点:ドイツ人移民センター:多様な移動の歴史を知る
    山本 明代
    北米エスニシティ研究会編『北米の小さな博物館3』彩流社 214 - 223 2014年
  • Forced resettlements of residents and population exchangesin Baranya County, Hungary, after WWII.
    Mediterran es Balkan Forum 7 1 9 - 23 2013年
  • 第二次世界大戦後ハンガリーにおける住民交換と強制移住―ドナウ川以西地域を中心に―
    山本 明代
    東中欧・バルカン地域における職能集団をめぐるインターカルチュラル圏の形成と変容 13 - 23, 52-54 2012年
  • 山本 明代
    史学雑誌 120 5 1003 - 1008 公益財団法人 史学会 2011年
  • 18世紀ペーチのなめし革職人とギルド
    東中欧・バルカン地域における職能集団をめぐるインターカルチュラル圏の形成と変容 30 - 31, 65-66 2011年
  • ペーチ(ハンガリー)の観光政策とヨーロッパ文化首都2010
    パプ・ノルベルト
    人間文化研究所年報 4 37 - 42 2009年
  • 山本 明代
    Nanzan Review of American Studies, Nagoya American Studies Summer Seminars (NASSS)2008 30 121 - 130 Center for American Studies, Nanzan University 2008年
  • EUのヨーロッパ文化首都2010年ペーチ
    文化的多元性の保存と発展に関するペーチ大学(ハンガリー)との共同研究の基盤形成と促進のための研究 31 - 33 2008年
  • 多文化都市ペーチの近現代
    文化的多元性の保存と発展に関するペーチ大学(ハンガリー)との共同研究の基盤形成と促進のための研究 21 - 30 2008年
  • 山本 明代
    人間文化研究所年報 2 15 - 18 名古屋市立大学人間文化研究所 2007年
  • ハンガリーにおけるロマ研究の現状と問題点
    記憶のペストリー―マイノリティ、ナチズム、戦争をめぐる現代文化の諸相、2002-2004年度科学研究費補助金萌芽研究「20世紀国際関係における「少数民族問題」―「少数民族保護政策と国際連盟を中心に」」 19 - 30 2005年
  • 山本 明代
    歴史評論 658 58 - 71 校倉書房 2005年
  • 山本 明代
    歴史学研究 789 31 - 41 青木書店 2004年
  • 山本 明代
    歴史地理教育 640 84 - 89 歴史教育者協議会 2002年
  • アメリカ合衆国におけるハンガリー王国移民の集団形成過程に関する研究―教会、家族、労働の場、エスニック集団を巡って
    千葉大学大学院社会文化科学研究科博士課程2000年度博士論文 2001年
  • ハンガリー政府の移民政策とアメリカ合衆国のハンガリー系移民
    ハンガリーにおける諸外国認識の史的研究、千葉大学大学院社会文化科学研究科研究プロジェクト報告書 30 - 45 1998年

書籍

  • 『社会運動のグローバルな 拡散――創造・実践される思想と運動』
    田中ひかる (担当:分担執筆範囲:「1956年のハンガリー革命後の難民学生による社会運動」(pp.192-228))論創社 2023年03月
  • 『ハプスブルク事典』
    川成洋編者代表 (担当:分担執筆範囲:「アメリカへの移民」(pp.514-515))丸善出版 2023年01月
  • アナキズムを読む
    田中ひかる編 (担当:分担執筆範囲:本の紹介:レベッカ・ソルニット『定本 災害ユートピア』;シャートット・ブロンテ『ジェイン・エア』)2021年11月
  • 中欧・東欧文化事典
    中欧; 東欧文化事典編集委員会編 (担当:分担執筆範囲:ハンガリーの人の移動;中東欧からアメリカ合衆国への移民)丸善出版 2021年08月
  • 『転換期・名古屋の都市公共政策』
    伊藤恭彦ほか編著 (担当:分担執筆範囲:都市と多文化共生)2020年09月
  • 『近代ヨーロッパと人の移動―植民地・労働・家族・強制』
    北村暁夫; 田中ひかる (担当:分担執筆範囲:「ハンガリー王国からアメリカ合衆国への移民女性とジェンダー関係の再編」)山川出版社 2020年05月
  • 『社会運動のグローバル・ヒストリー』
    田中ひかる (担当:分担執筆範囲:「難民による社会運動」(pp.159-191))ミネルヴァ書房 2018年05月
  • 『仮面のダンス』
    (担当:監修範囲:監訳・解説「社会のマイノリティとして生きる技術」)現代企画室 2017年06月
  • 『移動がつくる東中欧・バルカン史』
    山本明代; パプ・ノルベルト編 刀水書房 2017年
  • 『北米の小さな博物館3』
    北米エスニシティ研究会編 (担当:分担執筆範囲:ドイツ人移民センター)2014年01月
  • 翻訳・解説・ノーマン・M・ナイマーク著『民族浄化のヨーロッパ史―憎しみの連鎖の20世紀』
    ノーマン・M・ナイマーク著; 山本明代翻訳 刀水書房 2014年
  • 『つながりと権力の世界史』
    小沢弘明; 山本明代; 秋山晋吾編 彩流社 2014年
  • 『ハプスブルク史研究入門』
    大津留厚ほか編 (担当:分担執筆範囲:第14章 近代社会のダイナミズム 1移民)昭和堂 2013年05月
  • 翻訳『総覧・東欧ロシア史学史』
    ニーデルハウゼル・エミル著; 渡邊昭子ほか (担当:分担執筆範囲:スロヴァキアの歴史叙述)北海道大学出版会 2013年
  • 『大西洋を越えるハンガリー王国の移民』
    山本明代 彩流社 2013年
  • 『反響する文学』
    土屋勝彦編 (担当:分担執筆範囲:アメリカ合衆国スロヴァキア系集団の祝祭)風媒社 2011年03月
  • 『ヨーロッパ・ロシア・アメリカのディアスポラ』グローバル・ディアスポラ叢書第4巻、
    駒井洋; 江成幸編 (担当:分担執筆範囲:ハンガリー国民共同体の形成と移民のネットワーク)明石書店 2009年11月
  • 『越境する文学』
    土屋勝彦編 (担当:分担執筆範囲:国民文学から越境文学へ―ハンガリー文学の軌跡)水声社 2009年11月
  • 『北米の小さな博物館2』
    北米エスニシティ研究会編 (担当:分担執筆範囲:二つのホームランドの再現―チェコ・スロヴァキア国定博物館・図書館:移民の経験と故国の歴史の共有)彩流社 2009年03月
  • 『北米の小さな博物館』
    北米エスニシティ研究会編 (担当:分担執筆範囲:戦争、革命そして亡命者たち―ハンガリー遺産博物館)彩流社 2006年06月
  • 『国境を貫く歴史認識・教科書・日本、そして未来』
    菅原憲二; 安田浩編 (担当:分担執筆範囲:移民集団の歴史認識のあり方?アメリカのハンガリー系移民)青木書店 2002年09月
  • 『ハンガリーを知るための47章』
    羽場久美子編 (担当:分担執筆範囲:移民の流出:世界のハンガリー系コミュニティ(1),(2))明石書店 2002年04月

講演・口頭発表等

  • 第二次世界大戦後チェコスロヴァキアとハンガリー間の住民交換の社会的影響  [通常講演]
    東欧史研究会12月例会「東中欧とバルカン諸国における移動と地域の形成」 2015年
  • The Hungarian Refugee Students in the New World after the Hungarian Revolution of 1956  [通常講演]
    ICCEES World Congress, Encountering the New World: Emigration and Cross-Cultural Adjustments(Panel) 2015年
  • 「東欧史におけるネットワーク」コメント  [通常講演]
    東欧史研究会大会シンポジウム 2015年
  • ハンガリー王国からアメリカ合衆国への移民女性とジェンダー関係の再編  [通常講演]
    国際シンポジウム「近世・近代における女性と移動の論理」 2014年
  • 「『移民の国』アメリカ合衆国」コメント  [通常講演]
    日本アメリカ史学会シンポジウムA 2013年
  • 日本のムスリム―移住と居住―  [通常講演]
    ワークショップ「東中欧・バルカン地域の人・モノの移動に関する考察」 2013年
  • 第二次世界大戦期ハンガリー・バラニャ県 における強制移住と住民交換  [通常講演]
    ワークショップ:地域の「対外的境界」と「内なる境界」 2013年
  • アメリカにおけるハンガリー王国出身の移民コミュニティと国民化  [通常講演]
    第110回史学会大会公開シンポジウム「エスニシティと歴史学」 2012年
  • Regime Change and Border Crossings in Modern Asia:Transnational Politics, Religion and Social spaces(Discussant)  [通常講演]
    American Anthropological Association, Annual Meeting 2012年
  • 歴史から学ぶ共生を阻むメカニズム ―第二次世界大戦後ハンガリーにおける強制移住と住民交換を考える―  [通常講演]
    名古屋歴史科学研究会・歴史学入門講座 2012年
  • A lakossagcsere es kenyszermigracio Magyarorszagon a masodik vilaghaborut kovet? evekben(第二次世界大戦後ハンガリーにおける住民交換と強制移住―ドナウ川以西地域を中心に―)  [通常講演]
    ワークショップ「東中欧・バルカン地域におけるインターカルチュラル圏の形成と変容」 2011年
  • 1926年パセーイク・ストライキにおける東欧移民労働者の実践と支援活動  [通常講演]
    九州西洋史学会2011年度秋季大会シンポジウム、九州大学 2011年
  • A pecsi timarok es cehuk a 18. szazadban (18世紀ペーチのなめし革職人とギルド)  [通常講演]
    日本・ハンガリー・バルカン研究グループ会議、ペーチ大学(ハンガリー) 2010年
  • コメント「東欧移民(ハンガリー系移民)の視点から」  [通常講演]
    日本アメリカ史学会第6回年次大会シンポジウムA「市民の境界―移民と先住民をめぐる排除と包摂」 2009年
  • Reorganization of Gender Relations among East European Immigrants in the United States: Realities and Representations  [通常講演]
    The Nagoya American StudiesSummer Seminar, July 25-29, 2008, Social Sciences II 2008年
  • 東欧移民の祝祭とパレード  [通常講演]
    第42回アメリカ学会年次大会部会D「文化的ボーダーランドと祝祭空間」 2008年
  • 第一次世界大戦と移民コミュニティの再編―アメリカ合衆国のハンガリー王国出身移民  [通常講演]
    日本西洋史学会第57回大会シンポジウム「国民国家とアイデンティティ複合―中欧における帝国、国民、民族」 2007年
  • 移民史研究における資料と記述  [通常講演]
    国立民族学博物館共同研究「地域研究における記述」 2006年

MISC

共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 日本学術振興会:科学研究費補助金基盤研究(B)
    研究期間 : 2022年04月 -2026年03月 
    代表者 : 山本明代
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2020年04月 -2025年03月 
    代表者 : 家田 修; 鈴木 健太; 池田 昭光; 黒木 英充; 樽本 英樹; 山本 明代; 錦田 愛子
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2020年04月 -2024年03月 
    代表者 : 田中 ひかる; 阿部 小涼; 崎山 直樹; 関口 寛; 山本 健三; 竹本 真希子; 篠田 徹; 山口 守; 山本 明代; 櫻田 和也; 梅森 直之
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2019年04月 -2023年03月 
    代表者 : 北村 暁夫; 田中 ひかる; 青木 恭子; 木村 真; 一政 史織; 杉浦 未樹; 平野 奈津恵; 山本 明代; 山手 昌樹
     
    本研究は、18世紀から20世紀にいたる近現代ヨーロッパにおいて、戦争や国家・社会による迫害などによって空間的な移動を強制された人々を対象とし、こうした人々が移動の過程で自らの生存を賭して行った選択(これを本研究では生存戦略と呼ぶ)を明らかにした上で、生存した人々が移動の過程において、あるいは移動先において形成した人的ネットワークの実態を明らかにすることを目的としたものである。 初年度にあたる本年度は2回の研究会を開催した。第1回研究会は7月27日に開催し、参加者(代表者・分担者)9名が、4年間にわたって取り組むテーマに関して一人15分程度の報告を行った。9名のうち第1次世界大戦期を扱う参加者が3人、戦間期を扱うのが2人、第二次世界大戦期を扱うのが2人、その他が2人という構成になった。第2回研究会は12月14日に開催し、青木恭子「第一次世界大戦期ロシア帝国における避難民」と平野奈津恵「第一次世界大戦期のベルギー人難民をめぐって」の二本が報告された。いずれも第一次世界大戦期を対象としたもので、戦禍を逃れて避難した人々が移動した場所は大戦以前から同郷者が移民として向かっていた地域が多いことが明らかにされた。 研究会活動と並行して、参加者各人が研究対象とする地域での史料・文献収集および聞き取り調査を行うための外国出張が行われた。おおむね順調に進んでいたが、2020年初頭に始まる新型コロナウィルスCovid-19の感染拡大が3月からヨーロッパでも急速に進んだことにより、代表者が3月中旬に行う予定であったイタリアとクロアチアにおける現地調査は延期を余儀なくされた。そのため、年度内に研究活動を終えることができなくなり、科研費補助金の繰り越し申請を行った。2020年度に入っても新型コロナウィルスの流行が収束しなかったために外国出張は断念され、国内での文献収集活動に限定された。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2017年04月 -2021年03月 
    代表者 : 秋山 晋吾; 戸谷 浩; 木村 真; 松浦 真衣子; 山本 明代
     
    2019年度は、国内研究会を一橋大学にて2回開催し(2019年7月20日、12月21日)、個別研究報告2件(ギリシアのヴラーフ関連博物館について、ウィーンのブルガリア人移民について)、成果論集に向けてのテーマ報告(メンバー全員)、および、2020年3月に予定していたブルガリアでの合同調査の準備を行った。 また、研究代表者(秋山)によるルーマニアでの文書館(ゲルラ・ローマカトリック文書館分館)およびフィールド調査(2019年10月)、研究分担者(木村)によるブルガリアの文書館(ソフィア国立文書館)での文献調査(2020年3月)、研究協力者(岩﨑)によるオーストリアの文書館(国立文書館・図書館)での史料調査(2019年10月)を行い、ヴラーフおよび関連する近世・近代のバルカン中欧における人の移動に関する史資料の収集および記憶の顕彰に関する知見を得た。 2020年3月に予定していた代表者・分担者・協力者8名によるブルガリアでの博物館・フィールド調査(ヴェリングラド、メルニク、ソフィア)は、新型コロナ感染症の日本およびブルガリアでの流行拡大によりやむなく延期し、2020年度中の実施を目指したが、流行の再拡大・再々拡大に伴い断念し、国内での資料分析の遂行により代替した。 2019年度に本研究に関連して、秋山晋吾「史料から歴史へ」(南塚信吾・小谷汪之編『歴史的に考えるとはどういうことか』ミネルヴァ書房所収)、山本明代「第二次世界大戦期の東中欧におけるセーケイ人の移動と地域の形成」(『歴史学研究』989号)などが発表された。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2016年04月 -2020年03月 
    代表者 : 田中 ひかる; 阿部 小涼; 崎山 直樹; 関口 寛; ヤン マニュエル; 竹本 真希子; 篠田 徹; 山口 守; 山本 明代; 櫻田 和也; 梅森 直之
     
    第1の研究成果は、社会運動が国境を越えて相互作用を起こし、これが世界各地で思想や運動の新たな展開を生み出す、という現象を、19世紀から現在に至る世界各地での社会運動について、個別的かつ具体的な事例に基づき、明らかにしたという点にあり、田中ひかる編『社会運動のグローバル・ヒストリー』(ミネルヴァ書房、2018年)がその集大成である。第2の研究成果は、第1の研究成果に依拠して、より広範な対象を分析する上では、「社会運動と思想の国境を越えた相互作用」という、当初本研究で提示した枠組よりも、「社会運動と思想の国境を越えた拡散」のほうがより広範な対象を分析できるという点を明らかにしたことにある。
  • 冷戦期アメリカ合衆国の難民政策と社会的支援―1956年ハンガリー革命後の難民学生
    日本学術振興会:科学研究費補助金基盤研究(C)
    研究期間 : 2017年04月 -2020年03月 
    代表者 : 山本 明代
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2015年04月 -2019年03月 
    代表者 : 北村 暁夫; 田中 ひかる; 青木 恭子; 木村 真; 一政 史織; 杉浦 未樹; 平野 奈津恵; 山本 明代; 山手 昌樹
     
    17世紀から20世紀前半までの近代ヨーロッパを対象としたさまざまな形態の空間的移動(移民)を実践した女性を対象として、移民とジェンダーとの相互的な関係を明らかにすることを目的とした研究である。公共圏における女性の政治・社会運動への参加、賃金労働の市場への参入、親密圏における家父長的支配や母親の家族に対する影響力といった諸点をめぐる事例研究を行った結果、女性における移民実践において婚姻と婚姻戦略が重要な意味を持つこと、女性による資産保持(資産形成)が移民実践を促進すること、移民実践後に女性の家庭外就労の機会が増大することで家父長的支配の弱体化がみられることが明らかにされた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2012年04月 -2017年03月 
    代表者 : 渡邊 昭子; 吉岡 潤; 長與 進; 中澤 達哉; 山本 明代; 小山 哲; 平田 武; 中島 崇文; 百瀬 亮司; 石田 信一; 池田 嘉郎; 山崎 信一; 立石 洋子; 鈴木 健太; 小森 宏美; 木村 真; モルナール ヤーノシュ
     
    社会主義期東欧ロシアの歴史学について、基本的な情報を調査し提示するとともに、個別テーマを設定して分析した。各地域の歴史研究を検討するうえで歴史学の専門誌は重要な基礎となることから、参加者が担当地域での歴史学雑誌や歴史研究の公開媒体について、社会主義期を中心に調査して検討した。個別テーマでは、歴史叙述の歴史や、歴史学を支えたり規定したりする機関、そして個々の歴史家などを取り上げて検討した。
  • 第二次世界大戦後東中欧における複合的強制移住のメカニズムの解明
    日本学術振興会:科学研究費補助金基盤研究(C )
    研究期間 : 2014年04月 -2017年03月 
    代表者 : 山本明代
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2012年04月 -2015年03月 
    代表者 : 森部 豊; 山本 明代; 小沼 孝博; 宮野 裕; 舩田 善之
     
    本研究は,東ユーラシア世界で見られる草原世界と農耕世界との境界域,すなわち「農業・牧畜境界地帯」の歴史的性格・特質が,ユーラシア全域で普遍的に見られるかを検証し,将来的に,ユーラシア史の歴史像を書き換えるための準備作業を行った。その結果,「農業・牧畜境界地帯」という概念は,ユーラシア史を叙述する上では再定義する必要があるという結論に達した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2012年04月 -2015年03月 
    代表者 : 田中 ひかる; 阿部 小涼; 崎山 直樹; 篠田 徹; 山口 守; 梅森 直之; 山本 明代; 大津留 厚
     
    第1に、アメリカ合衆国で様々な社会運動に加わったヨーロッパとアジアからの移民が、彼らの送出国での社会運動と結びつき、そこから影響を受けながら発展したことを明らかにした。第2に、大西洋世界と太平洋世界の移民が、アメリカ国内で一つの運動を形成したこと、それらの運動が、移民の送り出し地域に対して影響を及ぼしたことを、とくに日本と中国について明らかにした。第3に日本に滞在して日本における運動に接点を持ったアメリカ出身者が、本国の社会運動から影響を受けていた可能性があるという点を指摘した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2012年04月 -2015年03月 
    代表者 : 土屋 勝彦; 田中 敬子; 沼野 充義; 今福 龍太; 管 啓次郎; 谷口 幸代; 山本 明代
     
    越境、移民、植民、離散、強制移住等によって母語を喪失ないし内化し、居住国の言語による文学創造に向かった越境的作家たちの諸作品に、多層的多重的な文学ディスクールのあり方を探り、ポストコロニアル文学理論やポストモダン文学理論といった歴史的視点のを越えて、空間的な同時性をとらえる「群島的思考」から再検討し、またそこに相互反響する多言語的な動的構造を再確認し、世界文学への展望を開くことができた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2011年04月 -2015年03月 
    代表者 : 北村 暁夫; 青木 恭子; 一政 史織; 木村 真; 杉浦 未樹; 田中 ひかる; 平野 奈津恵; 山本 明代
     
    17世紀から20世紀前半までの近代ヨーロッパにおける、さまざまな形態の移動(国内移動/ヨーロッパ諸国間の移動/大陸間移動、経済的な移民/政治亡命/難民)を対象として、移動する人々を移動実践の行為主体として捉えた上で、移動の動機、移動先や移動手段の選定、移動後の生活の構築、アイデンティティ変容などの諸点を比較検討することにより、移動をめぐる論理の類型化を試みた。 個別事例を集積し、それを移動の論理の諸類型のなかに置く作業を繰り返すことで、移動実践においては循環型(一時的)移動/ 直線型(永住的)移動という視点が重要であることや、女性の役割をいっそう重視する必要があることが知見として得られた。
  • チェコスロヴァキアとハンガリー間の住民交換にみる国民的地域的再編と記憶の継承
    日本学術振興会:科学研究費補助金基盤研究(C)
    研究期間 : 2011年04月 -2014年03月 
    代表者 : 山本明代
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2009年 -2011年 
    代表者 : 山内 昭人; 田中 ひかる; 山本 明代; 大津留 厚
     
    本研究は、アメリカ移民労働史の再検討を試み、各自がそれぞれロシア人移民、アナーキスト・ユダヤ人移民、ハンガリー系移民(特に女性)、及びドイツ系ボヘミアないしチェコ系移民を対象に、各移民労働者のコミュニティやグループ内で、いかに「トランスナショナル」な関係性が築かれ(或いは失われ)、それに伴って「トランスナショナル・アイデンティティ」が形成(或いは喪失)されていったかの、日本においては先駆的となる解明を進めることができた。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2008年 -2011年 
    代表者 : 渡邊 昭子; 戸谷 浩; 鈴木 広和; 家田 修; 平田 武; 三苫 民雄; 山本 明代; 秋山 晋吾; 姉川 雄大; 飯尾 唯紀; 土肥 恒之
     
    東欧ロシア地域の史学史研究の基本文献であるニーデルハウゼル『東欧ロシア史学史』を全訳するとともに、そこで言及されている1万件ほどの東欧ロシア地域の歴史学文献を整理して検索可能にすることにより、当該地域に関する歴史研究のための基礎的情報を提示した。同書は、この地域の歴史叙述がおもに国民史を中心にして形成されてきたことを明らかにするとともに、史学史を比較検討することで国民史の相対化の一方法も示している。本研究ではさらに、歴史叙述の主体や枠組みに注目することにより、このような国民史的歴史叙述を再検討する可能性を示した。
  • 東欧の政治・社会変動とディアスポラ社会の相互関係に関する研究?両大戦間期を中心に
    日本学術振興会:科学研究費補助金基盤研究(C)
    研究期間 : 2007年04月 -2010年03月 
    代表者 : 山本明代
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2008年 -2010年 
    代表者 : 土屋 勝彦; 田中 敬子; 沼野 充義; 西 成彦; 管 啓次郎; 谷口 幸代; 山本 明代
     
    各国言語圏文学における混成的な表現に着目すれば、それぞれの異郷者が持つ複数言語間のゆらぎ、きしみ、ズレに苦悩しつつも、それを新たなる文学言語創造への果敢なる挑戦としてとらえ、閉ざされた「国民文学」を打破し、多言語の反響しあうインターカルチュラルな文学へと飛翔するパトスを見出すことができる。そこに従来の「移民文学」からオムニフォン的な交響楽たる「世界文学」へと架橋するひとつの視座を設定できよう。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2006年 -2008年 
    代表者 : 秋元 英一; 須藤 功; 村山 祐三; 地主 敏樹; 加藤 一誠; 佐藤 千登勢; 山本 明代; 久田 由佳子; 原口 弥生; 橋川 健竜; 篠原 総一; 篠原 総一
     
    ニュー・エコノミーと呼ばれる情報技術革命とグローバリゼーションを基盤とした経済システムのパターンは1990年代以降のアメリカに典型的に見られたが、それの進展の内的メカニズムと労働、金融、テクノロジーを含む経済的、歴史的諸側面を解明し、国際シンポジウムを開催し、内外研究者の交流を図ると同時に、その成果を千葉大学公共センターの英文ジャーナルに全面的に公表した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2006年 -2008年 
    代表者 : 松本 彰; 立石 博高; 山本 明代; 北村 昌史; 佐々木 博光; 高橋 秀樹; 細田 あや子; 田中 景; 野村 真理; 森田 直子; 池田 嘉郎; 丸畠 宏太; 中谷 昌弘; 伊東 直美; 小野寺 拓也
     
    本研究プロジェクトは2007年6月に新潟朱鷺メッセで行われた日本西洋史学会での報告のために組織された.2006年度は学会報告へ向けての準備を行い、2007年度は学会報告と学会での議論を発展させるための研究を展開し、2008年度は3年間の研究を総括した.予定していた海外調査は、2006年度はドイツとオーストリア、2007年度はアメリカ合衆国、2008年度はロシアで行い、大きな成果を得ることができた.
  • 20世紀東欧とアメリカ合衆国の移民の社会史―第一次世界大戦期を中心に
    日本学術振興会:科学研究費補助金基盤研究(C)
    研究期間 : 2004年04月 -2007年03月 
    代表者 : 山本明代
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2005年 -2007年 
    代表者 : 土屋 勝彦; 田中 敬子; 沼野 充義; 谷口 幸代; 山本 明代
     
    近年の世界の文化活動は、グローバリゼーションとローカリゼーションという両極の中で揺れ動いてきたが、そうした潮流に新風を吹き込む越境的な文化活動に注目し、とりわけ文学をフィールドとする作家たちのトランスカルチュラルな活動を総合的に研究することが本研究の目的であった。英語圏、ドイツ語圏、ロシア語圏、東欧、日本語圏における過去および現在の越境作家たちの歴史的、社会文化的な役割とその方向性を考察し、今日の「越境文化」を支える彼らの文化的営為の諸相を明らかにしようと試みた。今年度は、最終年度ゆえに主として研究成果報告書作成に向けて、各研究分担者が論文を執筆しながら、各種研究会およびシンポジウムへの参加・発表、国内外への出張・調査により、越境文学の現況についてさらに知見を深め、研究成果報告書にまとめた。メキシコ系アメリカ文学の越境性、中欧文学と地域的アイデンティティ、カリブ海作家エドゥアール・グリッサンのヴィジョン、ドイツ語圏越境作家たち、言語遊戯と多文化性、ハンガリーにおける国民文学から越境文学への軌跡、ブラジル日本人文学、日本語越境文学というテーマを持つ諸論文に共通するのは、移民や亡命、漂流、移動といった経験を内包する「越境」とは、文学の本質にあること、そして優れた作家・作品を掘り起こし読み込み、それぞれの作品が有する生の諸相や時代精神との関わりに共感し、それを批評の言葉に変えていく努力の重要性を再確認できたことである。また、越境文学が単にマイノリティ文学に留まることなく、各国民文学を革新し豊饒化する潜在力を秘めており、世界文学に開かれていく可能性を持つことを検証した。
  • 日本学術振興会:科学研究費助成事業
    研究期間 : 2002年 -2004年 
    代表者 : 水野 博子; 山本 明代
     
    本研究は1920年代の国際連盟による「少数民族保護」政策について、特にヴェルサイユ体制を基軸とした国際関係史の観点から考察することをめざした。そこで今年度は、これまで収集した本テーマに関わる研究文献の総合的整理を行うことにより、マイノリティの「保護」という思想に内包される問題性を、水野は国際連盟の政策の観点から、また山本はロマ研究ならびに東ヨーロッパからの合衆国への移民の歴史を検討し、以下の結論を得た。 1.「保護」という思考は、家父長的なスタンスを前提とする概念であり、第二次世界大戦後に成立した国民国家を基軸とする国際関係の支配体系の根幹をなしている。 2.本研究で問題提起した「マイノリティ」の「保護」は、歴史的に見て、特に「ドイツ系住民」と「ユダヤ系住民」を中心に議論されたが、その重要な理由のひとつは「離散の民」たる歴史的発展が、一定の領土をあるアイデンティティ集団が支配することを前提に成立する国民国家体制と相いれないからである。 3.「マイノリティ」を問題にするとき、その解決方法として、少数者の文化を支配文化から「解放する」、「あらゆる文化を認め合う」といった多分化主義的、あるいは相対主義的な思想が主張されるが、それは、少数者の文化を所与の前提として設定している。しかし、そうした少数者の文化を作り出してきたものこそが、近代国民国家の支配体系であり、「マイノリティ保護システム」は、こうした現代的な問題設定の限界を批判的に再検討する視座を提供する。 本研究プロジェクトを締めくくるにあたり、2005年2月に国内の中東欧研究者を関西に招聘し、中東欧地域における「マイノリティ」問題の歴史的背景と現状について、ワークショップを組織し、第三者評価を受けた。また、より総合的に第三者評価をうけるため、これまでの研究成果をまとめた研究報告書「記憶のタペストリー-マイノリティ、ナチズム、戦争をめぐる現代文化の諸相」を自主的に作成・発行し、各関係者に配布した。

社会貢献活動

  • 名古屋市中区選挙管理委員
    期間 : 2012年04月01日 - 2013年03月31日
    主催者・発行元 : 行政
     名古屋市中区役所 名古屋市中区の選挙管理委員として、定例の委員会や選挙の際の委員会活動に参加

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